2日(土)の午後、札幌市南区にある札幌市立大学芸術の森キャンパスで、建築家・坂本一成氏の講演会があった。講演は、1960年代後半から現在まで40年以上におよぶ「設計しながら考えてきたこと」を作品毎に丁寧に解説していくという非常に分りやすいものでした。好ましいものをつくりたい、つくりたくないものを排除する。自由な空間をつくるのが最大のテーマ。と、決断力に裏打ちされた強度ある言葉を静かに語られた。場所を移しての懇親会で、答えの出ない質問になるとわかってはいたが初対面の坂本先生にご意見を伺った。街なかの市民に愛されている建物が経済合理性で建替えられてしまう現実を、どう思いますかと。即座に、文化財にでもならない限り残すことは難しいですね、と実に真摯にお答えいただいた。
緑の中にあるキャンパスは美しく、いつまでも残ってほしい風景。そして、緑の中で映えるコンクリートブロック住宅を作りましょう。
藻岩下の家 ©安達治 |