5日、日曜日に小樽の祝津へ向かった。茨木番屋の所有者・茨木家の当主が修復なった番屋を初めて訪れるというので建築関係者として案内と説明をすることになっていた。棟札によると、5日は上棟である。明治45年、99年前のことだ。
今回の修復工事の進め方や建物自体の歴史的な位置づけを大所から判断してくれた北海道職能大の駒木氏が手際よく説明を終えた頃、北後志ツーリヅム協議会の小川原氏がかけつけた。小川原氏はアーティストでもある。見事な字体で番屋の大看板を書いてくれた。
今回はじめてお目にかかったのだが、玄関上に鰊のサインがある。もうこれは、山口さんのものだ。木彫りをするために、わざわざ市場で鰊を調達したという。実はこの日の午前中、大学時代の友人で現在秋田在住の嶋崎氏が番屋を訪れ、展示の中に山之内の名前を見つけて名刺を置いていった。秋田は、この番屋を施工した棟梁の出身地でもある。99年の時空を経て、施主の子孫と施工者の同郷の友人と修復を担当した私達がそれぞれの想いでこの場に集うことになった。
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