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月曜日, 11月 20, 2006

地鎮祭


大谷地の家、の地鎮祭があった。幸運にも空は快晴。大谷地の森を背景にして、敷地が一段と映えている。これから来年の春まで続く工事期間中の無事を参加者全員で祈念した。

土曜日, 11月 18, 2006

冬に備えて


17日は天気予報では雪が降るということだったので、昨日あわてて冬用タイヤに取り替えた。私がいつも利用しているディーラーの整備工場では、タイヤ交換のついでに車体の点検整備をセットでしてくれる。ワイパーも冬用に交換した。寒冷地北海道ではこうした準備が不可欠である。タイヤ交換ではいつも待たされるのだが、北海道では特別なことではない。誰もが同じように考えているということだ。17日朝の自宅庭の写真。例の番号ポータビリティを利用して取り替えた携帯電話で写した。

木曜日, 11月 16, 2006

岩見沢(iwamizawa)


この冬の初雪が降った土日の二日間、岩見沢駅前でのASJイベントに参加してきた。岩見沢駅舎のオープンコンペがあったのはもう2年前になる。残念ながら私たちの案は陽の目を見ることがなかったが、当選案による駅舎工事は工事中で、数年後にはグランドオープンだという。聞くところによると、駅舎を中心とした駅前市街地活性化とともに、北海道教育大学の芸術体育分野が岩見沢に再編統合されることによる街づくりを展開すると聞いた。芸術や建築が街づくりの起点になる。写真は、ASJ岩見沢での私の展示風景。

火曜日, 10月 31, 2006

彫刻が街にある(sculpture in the city)


このところ、建築学会北海道支部作品発表会、JIA住宅部会建築家カタログ、JIA優秀建築選2006、そしてBASE4ホームページなどのプレゼンテーションのために時間を割かれている。年賀状の写真もそろそろだろう。それらに、指定サイズのプリント写真やポジのデュープを使う必要があり、大通公園近くの専門写真店に何度か通った。今日はその帰り道、イサムノグチさんのブラックスライドマントラに立ち寄った。夏の暑い盛りであれば無邪気に遊ぶ子供たちの歓声が聞こえるのだが、寒く太陽も顔を隠している今日は誰もいない。それにしても、街に彫刻があると言うのはそれだけで心が暖かくなるものだ。

月曜日, 10月 23, 2006

想像力

「地下鉄に乗って」という映画を観た。浅田次郎の原作で、過去へタイムスリップする物語だ。主人公が地下鉄のホームで出会うかつての恩師の存在感が目に焼きついていた。キャストの中に、田中泯の名前を見つけた。あの舞踏家の泯さんである。30年ほど前、竹山実さんの札幌アトリエインディゴで、舞踏を観た鮮烈な記憶がよみがえった。局所を包帯でぐるぐる巻きにしただけのほとんど全裸で踊るという、それまで見たこともない前衛舞踏であった。その数日後、たしか市民会館でのワークショップで再会した。偶然、トイレで隣り合わせになり言葉を交わした他愛もない記憶。私の頭の中もタイムスリップしてきた。小説や映画や建築、人間の想像力ほど興味深く、感動を呼ぶものはない。

土曜日, 10月 21, 2006

札幌デザイナーズウィーク(sdw)


NPO法人北海道デザインネットワークと北海道新聞社が主催し、JIA(日本建築家協会)北海道支部などが協力、北海道や札幌市や地元放送局などが後援する、デザイン運動週間が始まっている。私たちの事務所は昨年に引き続き2度目の参加。具体的には、JIA住宅部会のパネル展参加と小冊子への広告掲載である。また、受付スタッフとして半日会場に張り付く。こうしたイベントで久しぶりの顔を発見したり、初対面の人との出会いもまた楽しみである。写真は、リノベーション(再生)をテーマとしたJIA展示風景。手前に私たちの事務所の出展パネルがある。

水曜日, 10月 18, 2006

ザ.チェアーⅡ(the chairⅡ)


事務所で15年使っている事務椅子が、とうとう悲鳴を上げた。座面がすり切れたのだ。先月の上京の折、六本木アクシスビルにあるこのメーカーのショールームでファブリックを注文し、札幌に戻ってから椅子を宅急便で茨城県にある工場へ送りだした。その椅子が真新しい座面をつけて、17日に事務所に戻ってきた。体になじんでいるものだから、まだまだ使えるのがうれしい。早速、メーカーの担当者に到着と喜びそして感謝を、メールした。 写真は、ウィルクハーンFSライン、1980年代の傑作事務椅子といわれている。我が事務所の宝もの。

金曜日, 10月 13, 2006

SS式地盤調査


朝一番に、来春着工予定「西宮の沢の家」の地盤調査に立ち会う。いつものスウェーデン式サウンディング試験による地盤調査である。すでに近隣の地盤調査資料により、ある程度の目安は得ているものの、いまだかつて建築物が建った歴史がない場所であるから、念のために調査をしなければならない。写真は、自動回転式の装置である。従来の手回しによる方法に比較して作業は楽そうであるが、この方法の特徴であった「じゃりじゃり音がしましたから礫混じりの砂層です」というような、検査者の手や耳に伝わる振動や音からの経験分析が期待できそうもない。しかし、仕事の効率化や作業の均質化は当然でもあり、これから数値的な正確性を期待すればよいのだろうと思っている。

木曜日, 10月 12, 2006

冬の備え

10月、北海道では今月末に初雪が降る。だから、そろそろ住宅も身支度をはじめる。冬の備えの季節である。かれこれ10数年前に設計した、新琴似の2世帯住宅で建物周りのチェックを依頼された。設計者の目で点検し、冬に向けて具合の悪いところがあれば修繕計画を立てて欲しいと言う趣旨である。実は昨年、駐車スペースを増築したばかりであった。一年ぶりに訪れ、なつかしく歓談した。今回の場合のように、定期的にメンテナンスすることは、住宅を長持ちさせる秘訣かもしれない。

土曜日, 10月 07, 2006

時間分母


40年来の高校時代からの友人H君は、万年幹事として仲間内で知られている。彼の音頭とりで、喜寿になった恩師S先生を囲んでのクラス会があった。最近は、子供の話や孫の話もそこそこに、昔の記憶を遡る話題がもっぱらである。当然の事ながら、記憶は一人ひとり違っていてそのギャップがおもしろい。ただ共通しているのは、加齢とともにまるで加速度がついているように時間が早く過ぎることである。これは友人からの受け売りなのだが、年齢を分母とすると一年の重みは加齢とともに小さくなる。つまりはだんだん一年が早く過ぎてしまうと言うことだ。限りある時間を大切に、そう思ったクラス会であった。もちろん万年幹事のH君と参集したクラスメートに感謝である。写真は、先日上京した折の上野・芸大美術館前の風景。

木曜日, 10月 05, 2006

選ばれてこそ建築家(my architect)


10月3日夜、東京にいた。例の第13回空間デザイン・コンペティション作品部門入賞の授賞式に出席するためである。私がいただいたのは佳作賞ではあるが、ともあれ数百点の応募から選ばれたことは幸運だ。めったにないことなので、先月再会したばかりの旧友と再び祝杯をあげた。もちろん蕎麦屋にきまっている。今回は恵比寿のいまどきの店。4日朝、授賞式会場近く皇居半蔵門あたりを散歩中、目の前を雅子妃の車列が通り過ぎる。一瞬目が会ったように思ったのだが少々酒気帯びである私の錯覚だろう。授賞式後、いつか見たいと思っていた小金井公園内にある前川國男邸を見に行く。質素なつくりだが強い。個室に立てかけてある前川さんのポートレートを拝む。授賞式スピーチで数々の建築家を見てきた元新建築編集長の馬場さんが「選ばれてこそ建築家だ」と言ったのを思い出す。

月曜日, 10月 02, 2006

竣工引渡し(completion)


先月末、「藤野の家」と「美しが丘の家」が同時に竣工した。竣工への手順は、施工者による自主検査と設計事務所の完了検査によるダメ出しと補修等があり、前後して確認検査機関の完了検査が終わってようやく施主へ引き渡される。お施主さまへの引渡し当日は、施工担当者全員が集合した。個別の取り扱い説明などを数時間にわたり入念におこなった。やっと人が住む器になったという実感があるが、器の真価が問われるのは実はこれからだ。手が離れ、引き渡したという安堵感と同時に緊張感がみなぎる一瞬である。 写真は「美しが丘の家」正面外観。

月曜日, 9月 25, 2006

ASJ建築展


昨今、建築家を紹介する仕組みがブームになっているらしい。この連休に、札幌コンベンションセンターでのASJ建築展に私も初めて参加した。土日ということもあり来場者が絶えなかった。急遽参加した私は、手持ちの作品の写真と模型をならべ、説明した。初対面の人にいきなり住宅の話をするのは結構難しいが、私はだからこういう形に設計しましたという理由をしゃべることにした。なんだか言い訳しているみたいで自分自身がこっけいに思えてきたが、お客様は熱心に聞き耳を立てている。そして質問があり、会話が始まった。会場には幼児連れのお客様のために遊び場が用意されており、主宰者の気配りがある。

金曜日, 9月 22, 2006

お元気ですか?(How are you?)

非常勤で通っている北星学園大学で、空間コミュニケーション論の後期講義が始まった。非常勤講師室では外人講師のネイティブ英語が飛び交っている。というのも、心理・応用コミュニケーション学科の授業の一環で、私は文学部に属しているからだ。話の中身はいわゆる建築計画だ。文学部における建築の講義はかれこれ4年目を迎える。このごろ思うのは、建築は多重な意味で語れる対象だということ。建築は奥行きが深く建築は生活の中にあり、建築は私たちにとって身近な存在だということだ。授業が終わってから施工中の「美しが丘の家」の現場にいく。只今仕上げ段階だ。写真は2階木造部の内観。壁は珪藻土紙壁紙。床天井はカラマツ材。ところで、23日(土)、24日(日)の両日札幌コンベンションセンターにて住宅展があり、私も参加することになっている。興味のある方は、是非お越しください。

月曜日, 9月 18, 2006

屋根は単純がいい(roof ,simple is best)


「藤野の家」の現場では今日から外部足場解体が始まる。屋根に上って、最後の確認をした。屋根に覆いかぶさるように、隣地のオニグルミの大木が迫っている。屋根に落ちていた実や葉や枝を集めたら、片手では持ちきれないほどになった。もしも屋根にドレインがあったら、配管詰まりの原因になっている。シンプルな片流れ屋根でよかったと思った。

水曜日, 9月 13, 2006

ガラスブロック(glass block)


昨日、吉報があった。第十三回空間デザインコンペで佳作入賞の知らせである。実は、あまり期待していなかった。「チタンコンテナ」の1階子供室とホールを区切るガラスブロック壁が応募の対象。子供が自立し巣立った後の、しかし盆正月には帰省するそのためだけの部屋。壁は、人がいてもいなくても温もりのあるしっかりした素材でつくりたかった。透光不可視のガラスブロックは不在感を表現する最適の素材と思った。入選通知書には、東京芸大の六角教授が審査委員長で、厳正な審査の結果入賞したとある。正直嬉しい。来月、東京で表彰式があり、今から楽しみにしている。

日曜日, 9月 10, 2006

大森のそば屋


8日と9日、東京出張であった。とはいっても仕事ではなく、大学の同窓会のために上京した。その折、地元では有名だという大森の更科で旧友と昼食をとった。期待どおりの美味さであった。店の客がそばを食べている姿が絵になっている。北海道はそばの産地ということもあり、味では負けていないが、この店の雰囲気にはとうていかなわない。
この地に大森貝塚を発見したのは、エドワード・S・モースだが、彼が後年勤めたピーボディ博物館は米国マサチューセッツ州セーラムという町にある。マサチューセッツ州は北海道に縁のある場所。著書「日本のすまい」によれば、研究熱心なモースは、明治期に北海道へ足をのばしているという。ますます北海道と縁がある。ほろ酔い気分も手伝い勝手な連想でひととき時間を忘れた。この場所をセッティングしてくれた旧友に感謝である。

日曜日, 9月 03, 2006

ダウンライト(downlight)


数年前、米国東部のプリマス開拓村で、独立前の米国がまだ貧しかった頃の再現住宅を見学した。床は土間で、柱を等間隔に掘立てにした上に小屋を組んだプリミティブな住宅であった。室内は箱ベッドと小さなテーブルと椅子が数脚置かれているのを記憶している。昼でも薄暗い室内で、ガラスの入っていない小さな窓から陽光が差し込んでいた。ここからは想像なのだが、夜になってロウソクと暖炉の明かりがつくる雰囲気は開拓者の心意気を包み込むのに十分な力を持っていたのだろう。照明の原点を見る思いがしたものである。以来、照明に少しでも気持ちを込められないだろうかと考えている。写真は、天井に埋め込む現場製作のダウンライト。熱がこもりやすいので、ワット数の少ない蛍光灯電球を使用する。素朴な味わいが好きだ。日曜大工で明日の打合せのためのサンプルを自作した。

金曜日, 9月 01, 2006

屋根(roof)


藤野の家の現場に行く。屋根が出来、構造体が完成し、外部建具も入った。その間、筋交いや柱梁の接合部金物チェック、断熱材仕様の確認、さらに先日は公庫融資のための確認検査機関による中間検査も済ませた。現在、内部の造作が進行中である。隣地の林から、屋根を眺めてみた。最近試みている白いガルバリウム鋼板による片流れ屋根である。