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木曜日, 8月 28, 2025

超小集電

週刊ブロック通信の8月コラムでは、年老いた住まい手の移動を助ける住宅用エレベーターの設置工事をレポートしています。組立の前に、エレベーターのひとつひとつの構成部品を今回初めて見ることができた。運転時の電気代が少し気になるところだ。そう考えていたら、今回号の一面で掲載されている「超小集電」という聞きなれない言葉が気になった。コンクリート製品の紹介記事で、照明が組み込まれた新製品ということらしい。土中に差し込んだ電極で生じる微弱電流を昼間に蓄電し、夜間は照明として利用する擁壁ブロックだという。太陽が出ていなくても、送電網がなくても発電可能なオフグリッドだというのが泣かせる。

水曜日, 8月 27, 2025

住宅用エレベーター増築現場レポート

札幌市内で進行中の住宅用エレベーター増築現場では、いよいよエレベーター設置工事が始まろうとしています。

土曜日, 8月 16, 2025

建築は地域文化

数日前に届いたJ.C.B.A(建築コンクリートブロック工業会)ニュース8月最新号は、コンクリートブロックのデザインが印象的な名護市庁舎が解体に向かっているのは残念だと報じている。名護市庁舎等更新検討に関する整備方針(令和7年3月)では、多様に検討がされており明確な方向性は示されていないようだが、どうなっているのだろう。いうまでもなく名護市庁舎(1981年竣工)は、沖縄の地域文化を代表するポストモダン建築の名作。コンペで示された建築家の沖縄への深いまなざしはその後の多くの建築に影響を与えた。簡単に解体してほしくない建築、知恵を絞って残してほしい建築だと思う。 カサブルータスや日経新聞デジタル版などで既報の旧香川県立体育館。私は20年ほど前、後にJIA四国支部長になった野村正人さんの案内で見た時のチャーミングな外観の印象がある。 ご存じの通りハーバード大学やMOMAからも保存要請が出ているのだが、我がJIA(公益社団法人日本建築家協会)は佐藤尚己会長名で意見書(8月12日付け)を香川県知事等へ出した。建築は地域の誇り、建築文化の継承は次世代に向けた責任だ、としている。またデジタル署名(change.org)はすでに数万人を集めている。特に民間団体は買取を前提に具体的な改修方法や利活用を提案しているという。

金曜日, 8月 15, 2025

焼き芋

友人から収穫したての4種のジャガイモをいただく。品種は男爵、メークイン、アンデスレッド、シャドークイーン。それぞれに食べ方があるようですが、炭火焼きでバターをのせてシンプルに。

木曜日, 7月 31, 2025

CB造住宅見学会20250724

室蘭工業大学のM2渡邉君たちが自主的に勉強会を立ち上げた。7月24日の午後、私の「藻岩下の家」と「上遠野徹自邸」を巡った。上遠野邸の居間では、上遠野克さんのご好意で参加者による意見交換会が開かれた。次回は、10月または11月の予定という。

日曜日, 7月 27, 2025

15年後の予測

私が月一でコラムを載せている「週刊ブロック通信」で、最近気になった記事。野村総研の長期予測で、15年後の2040年には住宅着工件数が2024年実績数から25%減少するという。1990年から50年間では64%の減少となる。住宅の利用形態では持ち家(注文住宅)、分譲住宅の順に減少する。賃貸住宅は漸減するものの比較的緩やかな減少傾向となるという。つまり住宅設計をビジネスモデルとしてきた建築家は2040年には大苦戦することになるのだろうか。住宅市場はハウスメーカや力のある地場工務店だけになっているのかもしれない。15年先はそう遠くない。

土曜日, 7月 26, 2025

週刊ブロック通信6月&7月掲載コラム

6月23日号は、「CB造とRC造を比べてみると」鉄筋コンクリートの発明と同時に出現した両者を実際の住宅建設現場に即して比較している。7月21日号は、「基礎とかまど」100年前のニシン番屋改修時に知ることになった建築部材化された石材の考察です。後者はニシン番屋の建築について教えて欲しいという問い合わせがあったため、当時のデータを検証していく過程で認識を新たにした経緯がある。材料と工法は、機能性や経済性そして施工性によって考えられてきた事がうかがえる。

日曜日, 6月 01, 2025

建築の時間割(週刊ブロック通信5月コラムから)

業界紙「週刊ブロック通信」に寄稿しています。30年後の増築工事があたかも想定された時間割のように思える、いや希望的観測で当時はそう思っていたことが現実になったという、嬉しくも奇跡的な出来事を紹介しています。

土曜日, 5月 24, 2025

七飯町とCONCORD

かつて新しい町役場を設計する機会があった。現地には古い役場庁舎が建っていた。木造モルタル塗りのシンプルだが威厳のある佇まいだった。建設敷地は、スギ林のある高台に向かって古い役場庁舎の背後にある敷地だ。そこは七重官園と呼ばれた明治期に農場があった場所で、北海道農業の礎を築いた場所でもある。エドウィンダンやホイラー(写真下はCONCORDにある円山館と称されたホイラー邸)といったお雇い外国人に縁がある。話を戻そう。設計期間と施工期間を費やした2年後、新しい町役場庁舎はめでたく完成した。地域の素材と形態としてレンガや塔を備え、外断熱工法技術と合理的な平面計画が実現できた。第二回公共建築賞の栄誉と評価もいただいた。設計チームの当事者として設計監理に始めから終わりまで関わった私の喜びは、40年を過ぎた今も変わらない。ところで、古い役場庁舎は残せなかったのだろうか?今頃になって思っている。今ならきっと(声を大にして)記念館として残すべきだと言うだろう。かのCONCORDの歴史的な建築を残した魅力的な街並みを(2003年に)体験した後ではさらに強く思うのである。七飯町とCONCORD(米国マサチューセッツ州)は姉妹都市である。

金曜日, 5月 23, 2025

新しい部分が全体を豊かにする

30年前に竣工した既存住宅にEV(エレベーター)を設置するプロジェクト。既存住宅は自らが設計したもので、部分が新しく加わることで混乱を生むのではなく、さらに豊かな全体ができると考えている。