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土曜日, 4月 06, 2024

小屋群の庭

庭造りを楽しむ家族の庭に3つの小屋を建てるプロジェクト。カーポート、物置小屋そして休憩小屋による小屋群だ。100坪ほどの敷地中央に既存住宅が建っている。南側と東側は植物を楽しむ庭。人と車がアクセスする北側にカーポート、南西角に休憩小屋、その中間に物置小屋を配した。

水曜日, 3月 27, 2024

ガラスブロックの可能性

週刊ブロック通信の最新号は「小屋群住居A]の子供室をガラスブロックで個室化した事例を紹介。

木曜日, 3月 14, 2024

一の坂

滝川市の一の坂にある屋外彫刻が見えた。コンスタンチン・ブランクーシの無限柱のような凛としたたたずまい。百年記念塔なきあと22mの高さで道内では最高高さを誇るコルテン鋼の工作物。飛ぶように過ぎ去ってゆく車窓からの眺め、今は変わってしまったかつて暮らした街の想い出がよみがえる。滝川は中学の1年間だけ暮らした街だ。通学路の途中に一の坂があった。坂を登れば目指す江陵中学がある。厳寒期は坂道の風が冷たい。不用意に帽子からはみ出していた耳たぶが凍傷になりかけたこともある。同級生の懐かしい顔を想いだす。コロッケ屋の黒元くん、花屋の奥山さん、野球部の山上くん、元気な田中さん、永井さん、縦笛が上手な清和くん、藤森先生、東先生…。

金曜日, 3月 01, 2024

僕の好きな先生

RCサクセッションの歌詞のような、高校生時代に忘れられない先生がいた。毎日スバル360で通勤していた。丸みのある角刈り頭で白衣を着ていた。ポケットに両手を突っ込み斜め上目線で歩く。立ち止まって教室の番号札が風で揺れているのをじっと眺めている。つられて立ち止まると「振り子の等時性だ」などと優しくボソッと。そのようなどこにでもいるようで実はどこにもいない物理教師だった。私たち生徒はそんな先生が好きで、ことあるごとに先生を囲むクラス会を開いていた。数年前88歳の米寿をお祝いするクラス会を開いた。高校教師を定年で辞めた後は子供たちのために物理の実験をする社会活動をしているという。「老年学(gerontology)」を実践しているのだと。老後は専門性を活かし社会的老年生活を目指せというそんな先生を私たちは大好きだった。

木曜日, 2月 01, 2024

二つの100年記念塔

ペーパークラフト自作のタワーを並べると共通する思いが湧く。思いとは極私的、私にはそれぞれの建築家アトリエに勤務した友人たちがいる、二人とも私と同学年で身近に感じていた。 グレー色は言わずと知れた水戸タワー、2022年に没した磯崎新の傑作。他方褐色は北海道では知らない人がいない北海道100年記念塔、2023年に没した井口健の出世作。どちらも100mの高さを誇り、100年を記念したモニュメントとして建設された。 2024年現在水戸タワーは水戸市民会館新築によりさらに中心性を増した。他方北海道百年記念塔はというと昨年ひっそりと姿を消した。今月14日には姿を消した記念塔と建築家を偲ぶ会が執り行われた。それから2週間、北海道に住む一人の建築家として命運をゆだねなければならない時間のなかの建築を想う。建築家はポジティブな面だけではなく時にはネガティブな面も勇気をもって語り継がなくてはと思う。それは死者たちが示す私たちへの道しるべなのだから…と。

日曜日, 1月 28, 2024

冬のニセコ

昨日、冬のニセコを本当に久しぶりに訪れた。噂には聞いていたものの、ホントにゴンドラ乗り場近くでで日本語が聞こえない。私もドサンコなのでいちおう半世紀前にはヒラフもアンヌプリもカンダハで滑走、当時のゲレンデは関西弁をよく耳にした。そんな訳で、ヘルツォーク似のムア・ニセコや本邦初のパークハイアット・ニセコのLVポップアップショップ、長谷川豪さん設計のイコ・ニセコなどを見物して帰ってきた。

木曜日, 1月 18, 2024

座面を張り替えた椅子

 

椅子の名称が想いだせない!

40年以上前のフォールディングチェア。デンマーク製で椅子メーカーのコトブキが1970年代に取り扱っていた。完全なノックダウンシステム、ジョイント部の塩ビ素材が目新しく、同時に最大の弱点だが意外と丈夫。当時、いくつかのデザイン事務所で目にすることがあった。しかし、麻布製のオリジナル座面はすっかり伸び切りついに破れた。そこで昨年末、私の施主でもあるノーム工房(手稲)さんに相談、新しい樹脂素材座面に張り替えた。

月曜日, 1月 15, 2024

パストラルタウンが語るもの

週刊ブロック通信令和6年新春号は、「パストラルタウン美しが丘」を取り上げました。1980年代半ばに4人の建築家が挑戦した建売住宅群で、竣工後40年近くを経て、さらに個性豊かな街並みに成熟している。建築家と地域工務店がチームを組みモデル住宅を設計した「南幌町きた住まいるヴィレッジ(2018年)」の先駆け事例であり成功例でもある。1980年代当時の担当者の一人、建築家・圓山彬雄さんの承諾を得て「建築学会作品発表会作品集43(2023年)」に収録されたコメントを載せています。街や建築は時間のなかで成熟しあるいは老朽化し味わい深い空気感を醸成するものだから、なるべく維持保全するのが優先的選択肢という建築界ではごく当たり前の典型的実例。先日、今は無い北海道百年記念塔設計者「井口健さんを偲ぶ会」があった。2024年(令和6年)良い年になることを祈らずにはいられない。

 

金曜日, 1月 05, 2024

建築を彩る多田美波の造形・展

 INAXライブミュージアムで開催中の多田美波さんの建築関係の仕事にフォーカスした展覧会。「数十年前の模型を修理したり、アトリエの発掘調査のような半年でした。」と多田美波研究所・岩本八千代所長の案内状にある。私は40数年前に一度だけ多田美波さんと仕事をしたことがある。「鍵のかかる引出に入れて所員にも見せないの」と仰られた「スケッチ」も展示されているのだろうか。


水曜日, 12月 06, 2023

二重壁工法

 二重積でもなくキャビティウォールでもない。正しくは、「コンクリートブロック造二重壁工法」という。1970年代後半に成立した工法を振り返る。