1974年3月17日は建築家L.I.カーンの命日である。没後45年。私のブロック造へのこだわりは、レンガ造との出会いから始まった。明日発行の週刊ブロック通信に寄稿しました。お読みいただければ幸いです。
日曜日, 3月 17, 2019
木曜日, 2月 21, 2019
24年目の事実(ファクト)
週刊ブロック通信の連載最新記事、「ブロック住宅の系譜」が18日付けで発行されました。今回は、24年前に設計したブロック造住宅の改修計画についてのレポートです。暖房システムについて、当時と今の状況が異なり、現在は特にエネルギーとの向き合い方をきちんとしなければならない状況になっています。幸いにも住宅の断熱性能は現在も十分通用するレベルになっていますので、これから始まる改修計画は将来を見通した暖房システムの再構築をどうするかが最大のポイントになります。タイトルは、今年話題の著書「ファクトフルネス」を念頭に置いたものです。20年前の常識が今は通じない「事実に基づく世界の理解」の必要性が私のまわりにも例外なくありました。
水曜日, 2月 13, 2019
コーヒー飲んでます。
月曜日, 12月 10, 2018
冬景色
金曜日, 12月 07, 2018
JEH優秀賞
日本エコハウス大賞優秀賞2018を受賞して2週間と3日、ようやく落ち着いてブログを書くことができました。思えば、エントリーは締め切り当日にようやく提出しましたし、ファイナルプレゼンテーションは初めての会場でしかも5分間の短時間で行う、ぎりぎりのスケジュールと密度の濃い内容を要求されるものでした。そのなかで所定の成果を収められたことに安堵しています。全国から選りすぐりのエコハウスが参集する中での受賞は、コンクリートブロック住宅の存在を知っていただくまたとない良い機会になりました。
しかし、まだまだコンクリートブロック住宅は十分に知られていないことがはっきり認識できました。この貴重な機会をきっかけにして情報発信をしていかなければと思います。
しかし、まだまだコンクリートブロック住宅は十分に知られていないことがはっきり認識できました。この貴重な機会をきっかけにして情報発信をしていかなければと思います。
毎月コラムを寄稿している「週刊ブロック通信」で当日の取材と論評を書いていただきました。古くから踏襲されてきたブロック住宅の良いところを生かして、さらに時代に合った新しいありかたを模索したいと思います。 |
木曜日, 11月 22, 2018
第4回日本エコハウス大賞の優秀賞を受賞しました。
11月20日、東京ビッグサイトで「第4回日本エコハウス大賞」ファイナル審査で「カスタマイズできる家」が優秀賞を受賞しました。日本全国からエントリーされた力作ぞろいの中からの光栄な受賞です。「カスタマイズできる家」は、北海道に根付いた古くて新しい素材のコンクリートブロック建築を再定義した住宅です。写真は、授賞式の様子です。
水曜日, 10月 03, 2018
教会建築2題
JIA(公益社団法人日本建築家協会)の全国大会に参加した。私のミッションは南幌町きた住まいるヴィレッジの発表。無事役目も終わり余った時間を利用して、かねてから見ておきたかった建築を駆け足で回った。①「弓町本郷教会」と②「聖アンセルモ教会」それぞれに特徴のある建築。私の興味は、①「弓町本郷教会」では型枠ブロックの元祖・鎮ブロックを、②「聖アンセルモ教会」はレーモンドの設計をそれぞれ体験すること。①の鎮ブロックは、躯体に使われているということだが、表面のタイル状のものがそうなのかよく判らない。内装は、きれいに仕上げられているので躯体らしきものは全く見ることができない。そもそも、ブロックは躯体であり、そのまま仕上げとすることが特異なのかもしれない。コンクリート造なのだが、パイプオルガンのある会堂では木造建築のような親近感を感じた。
②のレーモンドの設計は、木造のこじんまりした教会(札幌聖ミカエル教会、カトリック新発田教会)を見慣れた目からは、堂々たる規模の迫力を感じた。圧倒的気積の大きさに驚くとともに、折しも始まったミサの荘厳さをゆったりと包み込むことができる空間ボリュームを末席にて堪能することができた。打放しコンクリートが室内を覆い、近代建築の人工的な表情を見せてはいるのだが、出入り口や側壁まわりが手の届くスケールで構成されているために心地よく感じられる。人の心に響くスケールの力を見た思いだ。
②のレーモンドの設計は、木造のこじんまりした教会(札幌聖ミカエル教会、カトリック新発田教会)を見慣れた目からは、堂々たる規模の迫力を感じた。圧倒的気積の大きさに驚くとともに、折しも始まったミサの荘厳さをゆったりと包み込むことができる空間ボリュームを末席にて堪能することができた。打放しコンクリートが室内を覆い、近代建築の人工的な表情を見せてはいるのだが、出入り口や側壁まわりが手の届くスケールで構成されているために心地よく感じられる。人の心に響くスケールの力を見た思いだ。
弓町本郷教会 |
聖アンセルモ教会 |
聖アンセルモ教会 |
聖アンセルモ教会 |
弓町本郷教会 |
火曜日, 9月 11, 2018
工事中の家その2
昨日に続き「神楽岡の家」現場の報告です。工務店さんからLINEで木製サッシ到着したとの画像。先日の「北海道胆振東部地震」の影響により3日遅れたものの工程上問題ない。トラリッドフェンスターというスウェーデン製の窓で、私はおよそ30年来使用しているものだ。今回は札幌オーバーシーズ社扱いだが、ガデリウス社などの商社がほぼ同じものを取り扱っている。定価は外為の変動で時々変動するし、納期は船便のため3か月を要するので計画的な発注が重要。仕様は3層ガラスで、U値はFIX窓で1.1、回転窓と片開窓で1.2の高性能品。木製サッシは、太い窓枠と重たいガラスがブロックの重量感に負けない存在になる。
月曜日, 9月 10, 2018
工事中の家
火曜日, 6月 05, 2018
屋外コンセント
月曜日, 5月 28, 2018
南幌町現場#98の昨日
オープンを1週間後に控えた、昨日、私たち晃和+山之内チームの住宅「カスタマイズできる家」の様子をスナップ写真とともにレポートします。刻々と出来上がる住宅を目の当たりにするのは理屈抜きに嬉しい。いろいろ考えて、カタチになった。そして生まれたカタチに触れて、新たな楽しみが今また始まる。
照明が点灯し、植栽も加わった。 |
高窓。室内から空を見るのは開放感がある。小屋組タルキが日射調節ルーバーになる。 |
臥梁から上部は、木の香りがする北海道産のトドマツ合板貼。 |
玄関は居間収納で仕切られている。来訪者は不可視だが気配は伝わる。 |
台所窓。目線を可能な限り下げた。 |
FIX窓下の床ガラリ。床下で暖房された給気をとっている。 |
居間。敷地の向こうに緑の遊歩道が見える。 ブロック壁を浮かび上がらせる照明効果を確かめる。 |
木曜日, 5月 10, 2018
柔らかい
週刊ブロック通信5月7日号掲載の南幌町プロジェクト「カスタマイズできる家」 |
今月末の完成へ向けて、いよいよ外壁を張り始めます。近所のホームセンターで手に入る荒木をそのまま使用。DIYでメンテナンスが可能になりますし、材料調達コストをわかりやすくユーザーに伝えることができる。これは、外壁がコンクリートブロック造外断熱材を保護するためのものであり、さらに外観を考えればよいだけ、という容易さから生まれた発想でもあります。
もちろん木材保護を考慮して、オリンピックステイン#900を木目が出る程度に薄塗しています。しかも塗装のプロではない工務店の社員が総出で塗るという徹底したユーザー目線です。
もちろん木材保護を考慮して、オリンピックステイン#900を木目が出る程度に薄塗しています。しかも塗装のプロではない工務店の社員が総出で塗るという徹底したユーザー目線です。
内部も形が見えてきました。ブロック造とはいっても天井と床、そして壁の半分は木造。だから、内部はトドマツの良い香りが充満しています。特徴的なハイサイドライトからは一日中、柔らかい光が差し込みます。冬場のダイレクトゲインを主眼としていますが、今の季節は直射日光ではなく柔らかい天空光で満たされることをイメージしています。
木曜日, 5月 03, 2018
金曜日, 4月 27, 2018
これが北海道
まだ日陰には残雪がある4月下旬。道東、阿寒川沿いのリゾート地で目撃した驚きの光景です。建物の外を流れている川岸に、何とエゾシカの親子が数頭いるではないか!川岸に芽生えたばかりの草を食べている。窓から覗く、目が合っても動じる気配がない。これが北海道の自然、これも北海道。
水曜日, 4月 18, 2018
南幌町の家
土曜日, 3月 31, 2018
冬期養生
南幌町みどり野きた住まいるヴィレッジの続報です。
極寒の一日の晴れ間をぬって、コンクリート打設が終わりました。
3月掲載の「週刊ブロック通信」に寒中施工の様子をレポートしました。
北海道の施工者には当たり前の冬期養生は、本州から来た人々には珍しく映るようです。
建築環境専門の東京大学准教授・前真之さんもその一人です。熱心にサーモカメラでジェットヒーターを狙っていた姿が印象的でした。
極寒の一日の晴れ間をぬって、コンクリート打設が終わりました。
3月掲載の「週刊ブロック通信」に寒中施工の様子をレポートしました。
北海道の施工者には当たり前の冬期養生は、本州から来た人々には珍しく映るようです。
建築環境専門の東京大学准教授・前真之さんもその一人です。熱心にサーモカメラでジェットヒーターを狙っていた姿が印象的でした。
水曜日, 2月 21, 2018
南幌町の現場から
金曜日, 1月 05, 2018
ブロック造住宅の夢をカタチに
業界誌「週刊ブロック通信」2018年新春特集号の「ブロック造住宅の系譜」に、「東苗穂の家」を紹介させていただきました。いつもはモノクロ印刷ですが、正月号だけ表紙と裏表紙がカラー印刷なのです。紙質も今回だけ印刷映えする上質紙。ちょっと晴れがましいですね。今回掲載した「東苗穂の家」は、20数年前に初めて計画換気(いわゆる24時間換気)システムを導入した住宅です。私の設計は、それまで断熱性能向上を最優先していました。実際初期ブロック造住宅では、換気扇使用時には開閉窓を操作して給気するか、または壁面配置した換気レジスターを使用しています。工法上、気密状態になるブロック住宅は換気が必要ですが、内部仕上げは無機質コンクリートブロックと無垢材木質フローリング、有害物質が発生しないこともあり換気システム導入の機会を遅らせたようです。現在は、建築基準法により建材と換気設備のシックハウス対策を義務付けられているのは言うまでもありません。この住宅は、法規性が成立する12年も前のもので、私たちの先見的な取り組みでした。以後、第三種換気システム(自然給気、機械排気)から全熱交換による第一種換気へ移行しているところです。しかし昨年、換気システムの未来を指し示すオフィスの驚くべき実例(バウムシュラーガーエベルレアーキテクツ/オーストリア/新社屋/2226)をWEBで知りました。CO2や湿度、温度をセンサーで感知しながら換気窓を自動開閉するというものです。小型センサーやロボット技術の発達した近年の成果です。そして断熱レンガブロックによる躯体だというところに、地域の技術や工法を大切にするオーストリア人の誇りを感じました。北海道の私たちにもコンクリートブロックという遺産があるのですから見習いたい。2018年新春に思います。
月曜日, 1月 01, 2018
木曜日, 11月 23, 2017
みどり野きた住まいるヴィレッジ~北海道・南幌町
木曜日, 9月 28, 2017
作品発表会2017
作品発表会2017。私の今年の発表住宅は、「浦河の家」を選びました。発表のキーワードは、耐震、断熱、ベタ基礎、スキップフロアーです。浦河は地震が風土の一部となっているような印象がある地域。そうした理由で私の発表テーマが決まりました。建築は風土からそのカタチを導かれる、と思います。ですから浦河の住宅は耐震性を備えています。そして寒冷地建築です。作品発表会は、12月1日(金)、会場は北海道立近代美術館講堂(札幌市中央区北1西17)です。
土曜日, 8月 12, 2017
浦河の洋風建築
キリスト教開拓団「赤心社記念館」については、以前書いたが、今回は「旧関根重郎邸」。北海道の明治期洋風建築の特徴である、下見板張り、上げ下げ窓を持つ。知る人ぞ知る地元の名建築であるようだが、私は初対面なので建物の来歴などは不明。窓まわりの装飾的な意匠は特に目を引く。だれがどのように作ったのだろうか。地元の人に場所を教えていただいて見に行った。浦河町の裁判所の前にある。未確認だが持ち主が引き取り手を探しているという情報もあるようだ。
水曜日, 7月 12, 2017
「最新の技術を取り入れたブロック住宅」をつくろう!
かつて北海道はブロック住宅、と言われた時代がありました。始まりは昭和30年代で、今から60年前のこと。耐火性、断熱性に優れた防寒住宅としてスタートし、官民一体となって地域の風景をつくるほど多くつくられた家型フォルムの筆頭格、いわゆる「三角屋根の家」です。
最近は、地域遺産として見直されリノベーションを施して再販市場に供給される例も多い。そうした流れをみていると、家型はもちろん、敬遠されがちなブロックの素材感も支持されているようです。
ではなぜ新築ブロック住宅が増えないのかという疑問だけが残るのです。
建設価格の高騰が原因だというのですが、はたしてそうなのかと思う。
実際に、建設費をあたってみますと、ブロック工事費自体は木造の材料費と大差がないことが分かりました。つまり、木造とほぼ同等の予算でつくることができるのです。
リプラン最新号(平成29年6月26日発行、リプラン北海道117号)にて、連載記事
「Q1.0住宅デザイン論」第8回「最新の技術を取り入れたブロック住宅」として拙作「小屋群住居O」が論考対象になりました。室蘭工業大学名誉教授・鎌田紀彦先生により読み解かれています。
土曜日, 6月 17, 2017
赤心社記念館・浦河町
正面外観 |
上げ下げ窓と下見板張り外壁 |
使用していたラウンドテーブル |
室内全景 |
牧畜風景写真と牧柵 |
この海を渡って入植した。対岸の函館から。 |
下見板張り、上げ下げ窓の特徴がみられる、木造平屋の明治期洋風建築です。詳しい建築的資料を入手していないので、目視以外の情報はありません。室内仕上げは床壁天井すべて木仕上、壁天井は塗装。当時使用していた十字組脚のラウンドテーブルが展示されています。椅子も未整理の別室にあった。展示品の薬収納棚が面白い。メンターム、ガマアブラ、大学目薬、中将湯などの文字が読み取れます。
「赤心社記念館は、旧赤心社荻伏出張所事務所です。明治21年6月1日に赤心社(現赤心株式会社)が行った農耕・牧畜・樹芸・養蚕・商業など諸事業の事務所として、現荻伏駅前に新設されました。赤心社は、北海道開拓を目的に鈴木清によって明治13年8月に組織されたクリスチャンによる開拓団です。翌14年5月には50数名が幌別川流域に入植し、明治15年5月には愛媛・兵庫・広島県より澤茂吉等80数名が元浦河(現荻伏)に入植しました。大正7年、赤心社事務所は荻伏村に寄付され、公会堂として現在の荻伏支所の位置に移転後、大正14年から荻伏村役場庁舎として活用されました。さらに、昭和29年現在地に移転し、浦河町郷土館として再利用されました。そして、昭和49年に赤心社記念館と改称して現在に至っています。」(浦河町HPより)昨日、浦河町の帰りに立ち寄りました。
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