小樽祝津の茨木家鰊番屋から棟札が発見されたのだが、そこに書かれていた大工棟梁のお孫さんで、東京在住のY氏から資料が送られてきた。決して分かるはずがないと思っていたのだが、偶然が重なって分かった。
梁によじ登り棟札を見つけた学生の偶然、室蘭工大で講演に来ていた建築家・西方里見氏に鰊番屋の話をした山之内の偶然、棟札の写真を秋田へ戻った西方里見氏にメールした時たまたま事務所にいた能代市役所のM氏が棟梁につながる情報を知っていたという偶然、それらが見事につながった。いま、墨書された棟札が読み解かれようとしている。
棟札一枚から、100年という時空を超えて一人の大工棟梁の人生を垣間見ることができる、改めて記録するという意味を考えさせられる出来事だ。
写真中央が大工棟梁・山田留三。
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