木曜日, 6月 29, 2006

噴水 (fountain)


水に根が生えている。この噴水を見てそう感じた。写真は米国ニューヨーク、チェースマンハッタン銀行にあるイサムノグチのサンクンガーデンである。綿引幸造氏の写真集によれば、自ら「私の竜安寺」と呼んだという。水の動きが目を刺激して、心地よい。無心になれる。一瞬の静寂を求める、都会のど真ん中だからこその手法か。地階銀行からは分厚い曲面ガラス越しに噴水が見える。銀行ロビーには大理石の彫刻のように丸く大きい記載台があり、私はそこにもたれて眺めた。

月曜日, 6月 26, 2006

ソーラーパワーⅡ(solar powerⅡ)


庭の小さな噴水が意外な効果を発揮している。一つは、静けさの中で涼を呼ぶ音の効果。もう一つは、水がめのまわりに散水するスプリンクラー効果。風の影響で噴水本体が揺れるときなど、目で見る水の動きも予想をこえて面白い。

木曜日, 6月 22, 2006

モルタル(mortar)


モルタルは、鉄筋が入るブロックの空洞部を充填する。この現場ではカラカラと音を発生する唯一の機械であるミキサーで練り混ぜる。モルタルは短時間に使い切る量をそのつど補給する。セメント:砂は、1:2.5。水は適量。これもブロック職人の仕事。

水曜日, 6月 21, 2006

鉄筋(steel bar)


補強コンクリートブロック造の「補強」とは鉄筋のことだと理解できる。それほど鉄筋は構造体にとって重要な要素である。であるから、現場では鉄筋加工作業をブロック職人みずからおこなう。したがって、ブロック職人は時に鉄筋職人でもある。写真は、「美しが丘の家」の現場で、端部の縦筋(D13)にフックで結束された横筋(D10、400間隔)の施工状況。この後、現場ねりモルタルで充填される。

日曜日, 6月 18, 2006

バザー(bazaar)


少しご縁のある「札幌羊が丘教会」へ1年ぶりに向かった。普段は駐車場として利用している場所なのだが、今日は教会バザーの会場である。近隣住民の方々も参加してなかなかの賑わい。関係者による出店がならぶ。気持ちをこめて手作りされたイカ飯や焼きそばをおいしくいただいて、お昼のひと時を過した。バザー収益金のすべてが国際的なボランティア団体へ寄付されるという。キリスト教徒ではない私だが、心も満腹になった。

縦遣り方(たてやりかた)


「美しが丘の家」の現場でちょっと嬉しいことがあった。ブロック職人さんから声をかけられたのだ。現場に到着したときから見覚えがあると思っていたら、昨年「八軒の家」でお世話になった方たちだった。コンベヤーでブロックを現場の要所に積み込むそばで、電気工事屋さんがコンセント、スイッチボックスの加工をする。縦遣り方(たてやりかた)は、105角の柱材を使用。ブロックは普通、横筋、コーナーの3種類がとり揃い、いよいよ月曜日からブロック積みを始める準備が整った。

金曜日, 6月 16, 2006

ソーラーパワー(solar power)


庭の水がめに太陽光でポンプが作動するちいさな噴水を浮かべた。ピラスチックの円盤にポンプが格納され、ソーラーパネルの蓋がついている。強い直射があると高さ50センチほど噴きあがる。20センチ平方のソーラーパネルだがあなどれない。水の動きが面白い。

木曜日, 6月 15, 2006

ガーゴイル(gargoyle)


新聞では全国的に今日から梅雨いりだという。どおりで梅雨がない北海道なのに、付き合いよく朝から雨模様である。私は、雨が降ると屋根のことが気になる。最近防水でちょっとした問題が2件発生した。ひとつはアスファルト防水のルーフドレインの詰まりでこれは日常のメンテナンスの問題。もうひとつは緩勾配の長尺板金屋根でこれは施工技術の問題であった。どちらも設計者としては事なきを得た。しかし、もっと確実な選択はないのだろうか。写真はL.I.カーンの有名なエクセターアカデミー図書館よこにある学生食堂の屋根。印象的なのはガーゴイル、ただシンプルに落とす屋根の雨落とし口である。

水曜日, 6月 14, 2006

更地(さらち)


「建築物がなく宅地として使うことができる土地」のこと。「新地」とも記すと、三省堂の大辞林。知り合いに頼まれ、中古住宅の解体工事に立ち会った。跡形もなくならされた敷地を眺めながらぼんやりと考えていた。いま、周囲の住宅の様子から、解体された中古住宅を容易に思い出すことができそうもない。それほどに強烈なリセット状態。なのに同時に誰にも頼まれていないのに、建築家の性(さが)で勝手に新地に住宅計画を想っている。

火曜日, 6月 13, 2006

コンクリートブロック(concrete block)


「美しが丘の家」の現場でブロック積みの打合せをおこなった。ブロックメーカーのよねざわ工業さん、施工の堀江さん、そしてゼネコンの札建工業さんと私の4者。現場は昨日打ち上がったばかりの真新しいコンクリート面に墨が打たれ、いつでもブロック積みが始められる状態。今回、C種190ミリ厚とA種100ミリ厚の2種類のブロックを使用する。施工は日本建築学会建築工事標準仕様書JASS7最新版にしたがうのだが、特に曲面部分の取り合いの難しいところを集中的に打合せした。実際にものを手にとって確認することが大切と、いつも現場では教えられる。

月曜日, 6月 12, 2006

舞台(ぶたい)


先週末からサッカーWカップが始まり海の向こうではお祭り気分だが、札幌では「よさこいソーラン祭り」があった。日曜日、地元のグループ「新琴似天舞龍神(しんことにてんぶりゅうじん)」が300チーム以上参加した審査会で大賞に輝いた。それも3年連続という快挙。写真は市内数十ヶ所に点在するという会場のひとつ「新琴似会場」でのもの。幅員4車線の幹線道路を遮断して即席の路上ステージができる。客席は歩道。私たちの事務所がそばにあるので期間中は踊りを盛り上げる大音響の重低音が鳴り響いた。

土曜日, 6月 10, 2006

保存(ほぞん)


午前中、札幌郊外にある「美しが丘の家」の配筋検査のため現場へ向かった。敷地の特長は、南東角にミズキの大木があること。竣工後もずっと建物を見下ろし場所の個性を表すこのすばらしい木を保存し、住まいづくりに生かしたいと考えた。「美しが丘の家」は、補強コンクリートブロック造の上に木造を乗せた混構造2階建て住宅である。1階スラブ配筋を上げるところまできた。建築現場は、地道に成果を残す多業種がひとつながりになるいわば保存過程そのものだから、能力の高い仕事の痕跡が業種間へ影響をもたらすことになる。検査を済ませ、とても精度のよい施工をしてくれた鉄筋の職方にお礼を言って、現場を離れた。

木曜日, 6月 08, 2006

雨樋(あまどい)


今日は午後から雨である。こんな日、トレペに手書きの図面を書いていたころは鉛筆ののりがよいので気分は悪くなかった。
ただ現場が心配だった。自信を持って引き渡したあとの屋根さえも心配になるのは、今でも同じである。
北海道では雪を優先的に考えるため、雨樋を取付ける習慣がない。たとえ取付けたとしても、雪の重みで壊れてしまう。
だから、平入りの出入り口では雨だれが首筋にポタリ落ちる。これが時としてクレームになる。
数年前、米国マサチューセッツの開拓村OSBV(オールドスターブリッジビレッジ)で木製雨樋を見たとき、いにしえの雨にまつわるエピソードを想像し、ひとり愉快な気分になった。

水曜日, 6月 07, 2006

住まいづくりYYAA

住まいづくりYYAA

年輪(ねんりん)


HPC(北海道ポリテクカレッジ)で建築計画2コマの授業を終えて、帰路の途中で「西野T邸」に立ち寄った。中庭の木製デッキ工事が完了したのを確認するためである。今回、全ての部材をオーストラリア桧材で構成した。理由は、その耐候性のよさにつきる。材の小口断面を見ると、数えることができないほどぎっしりと年輪が詰まっている。長い時間をかけて作られたものは、長い時間を生きることができるということだ。

象嵌(ぞうがん)

こんにちは。私は北海道札幌市在住の建築家です。日々の設計活動で見聞きした興味ある事柄や仕事の風景など、「建築家とつくる住まいづくり」のすべてを発信してまいります。きょう、数年前に竣工した「伏見の家」を訪れた折、玄関ポーチ床が気になって、写真に収めた。これはコンクリートに200角の玄昌石(げんしょうせき)が象嵌されているもので、比較的リーズナブルな予算で暖かい雰囲気づくりができる手法として、私は気に入ってよく試みているものだ。石の間隔とコンクリートのかぶり具合がちょうどいい。あたたかく来客を迎えるための床のデザインだ。