24日、午後から札幌市北区にあるエルプラザにてHOBEA(北海道建築技術者協会)のメーソンリー住宅フォーラムがあり、私はパネラーの一人として参加した。「ECOを基軸としたこれからのメーソンリー住宅の展望」がテーマであった。
私に与えられた個別テーマは、設計者としてこれからの課題と可能性を述べる、というものだった。これからを述べる前に、これまでを考えてみたいということで、過去のコンクリートブロック住宅のスライドを見ていただいた。当時のクライアントは皆さん熱狂的なコンクリートブロックのファンである。今は、随分少なくなった。2~30年前のようにコンクリートブロック住宅が圧倒的な人気を保っていた時代とは異なり、現在は断熱だけをとってみると木造住宅は同等の性能を実現している。そのうえ木造はコストが安いという値頃感がある。
私はコンクリートブロック住宅の絶対数を増やすことが大切だと述べた。それに対して基調講演者の福島明さんからは、潜在的なコンクリートブロックのファンはいるのだから、とにかく安く美しいものを作れと励ましをいただいた。また、同じく鈴木憲三さんからは、コンクリートブロックの希少価値や高級志向についての可能性を示唆していただいた。石山祐二副会長は、ブロックのプロポーションに美的問題があるのではとの見識を示された。それぞれ貴重なご意見をいただいた。私は、もっとローコストに作る環境を整えたいとお応えした。資料として配布された会報に「千歳のエコハウス」が載っている。