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火曜日, 8月 26, 2008

造作家具(handmade furniture)


石狩市にある家具工場へ行く。目的は、色あわせ。今回は、予算上の都合で市販のユニット家具を組み合わせて使用するため塗装色を市販品に合わせることにしていた。ところが市販品は、扉、箱、天板とそれぞれ色が微妙に違うのである。そのため急きょ工場に市販品を持ち込んで色あわせが必要になったというわけだ。
ついでに、いつも打合せをしてくれる担当者だけではなく工場製作や現場での取り付けをしてくれる職人さんたちの姿を見ておきたいとも思った。F☆☆☆☆(フォースター)のシナランバー合板でつくる比較的廉価な家具だが、こころをこめて丁寧に製作している。

金曜日, 8月 22, 2008

配筋検査


午前中「千歳の家」の基礎配筋検査をおこなうため、千歳に向かった。現場はJR千歳駅から徒歩で7~8分。今日の天気は快晴だ。Googleトランジットで検索したら、事務所から現場まで所要時間1時間47分(うち徒歩30分)だという。新千歳空港行きのエアポート便はおよそ15分間隔で動いているので、今回はJRを利用した。いつもは車のハンドルを握る手に今日はお茶のペットボトルがある。「千歳の家」はエコ住宅がコンセプト、なのに現場監理ではガソリン撒き散らして通う?と車窓の濃い緑の風景を眺めながらひとり上機嫌。ただし徒歩はホトホト疲れます。

水曜日, 8月 20, 2008

現場再開


こころなしか肌寒くも感じる20日、お盆休みもすでに明け私たちの現場も作業を再開している。「真駒内東町の家」では内装下地貼の作業をほぼ終え仕上げの準備に余念がない。写真は、地下「音楽室」から階段、玄関ホールを見たところ。この開口部は、石膏ボード両面二重貼し中空部をグラスウール充填した遮音壁で仕切る。データ上の遮音等級はD50程度。透過損失は1000Hzで60dB弱を予定。ただしこの程度の遮音レベルではドラム(騒音レベル100dBA)を目いっぱいたたくと家中大声で叫びあうような状態になるので要注意、しかし本格的な音楽スタジオではないとのクライアントの一言。すこし安心。

火曜日, 8月 12, 2008

千歳の家(house in chitose)


「千歳の家」の工事が始まった。早速きょうは杭の打設をおこなう。径250mmのRC杭、長さ5mと一部6mものを打設機で圧入する。いつもながら機械を操作するオペレーターの手際の良さは見ていて感心する。まさに職人技で、しっかりとした杭工事がおこなわれた。
「千歳の家」は補強コンクリートブロック造3階建て住宅である。外断熱を施し、暖房は空気熱源のヒートポンプによっている。屋上にソーラーパネルが設置され、太陽光発電をおこなう。私の事務所では初めての取り組みであり今後を楽しみにしている。

土曜日, 8月 09, 2008

小樽公園通教会(otaru park street church)


8日午後、小樽へ行く。小樽公園通教会の構造補強工事に小樽市の歴史的建造物修理の助成を申請している。助成の金額に関わらず公的資金ということで、厳格な完了検査があり、その立会だ。来週、再度の検査が予定されている。
検査の立会いを終え、公園通りの坂を上ると白い壁で分離派調ファサードの「小樽ミルクファクトリー」がある。ちょっと知られたソフトクリーム屋さんで、270円のを食べた。店の前で立ち食いをしていると、続々と客が入ってきた。暑い日にはちょうどいい。

金曜日, 8月 08, 2008

私の一日


先日の新聞に、ソルジェニツィンが亡くなったという記事が載っていた。「イワン・デニソビッチの一日」を読んだのは学生時代であったろうか。極寒の地でレンガかブロック積みの作業をする描写に共感を覚えた。もくもくと作業をする、引きずり込まれて読み進んでいくとその仕事の論理が自由そのものだということに読者は気づく、そんな記憶がある。

もうすぐ、千歳でブロック住宅の工事が始まる。今日もまた一日が始まる。イワンのようにもくもくと仕事をしなければと。写真は、ブロック造の我が事務所兼自宅、google map street viewから転載した。これはいつ撮っていったのだろう。

火曜日, 8月 05, 2008

握手


4日、お昼にJRで旭川へ向かう。Sキップを緑の窓口で買い求め、改札口に走る。発車まであと5分。改札口手前で、東京の武蔵野美術大学で建築科の教授をしているM氏と偶然出会った。つり銭を握り締めている手でぎこちなく握手。「お盆で帰省ですか?」「いや、大学の学生説明会にきたのよ。」いろいろ話を聞きたいが時間がない。後ろ髪を引かれつつ、また握手して改札口に駆け込む。この握手は10年ぶりだろうか。
写真は、手のぬくもりが伝わる手摺の写真。以前、ルイス・カーンのエクセター図書館で撮ったもの。手摺の断面が人の手のように握手を求めているようにも見える。握手からの連想。

日曜日, 8月 03, 2008

サイン


建築で気を使うものの一つにサインがある。住宅では玄関の表札が代表格で、家のデザインやときに家主の人柄さえもにじみ出ることがあるので、なかなかおろそかにできない。
先日、こんなサインを発見した。駐車場のサインである。よく見ると車にペイントされているではありませんか。車体が駐車場サインそのものになっている。車として動いている時間より、駐車している時間のほうが圧倒的に長いのかもしれない、そう思った。ただ、これでは「どこでも駐車場」状態ではないか。と余計なコトを考えてちょっと愉快になった。

金曜日, 8月 01, 2008

夏の庭


今日から8月。北海道も暑い。仕事も熱くなってきた。申請等で記録的な足踏みをし、関係者をやきもきさせている某住宅の着工への出口がようやく見えてきた。もうひとふんばりしましょう。
記録といえばMLBイチロー選手の3000本。彼のコメントには、味がある。味といえば豊浦町出身の内藤選手の逆転KO。それぞれのコメントは面白くも人間味があふれている。私はこの町とすこし関係がある。修行時代に豊浦町役場設計の手伝いをさせていただいた。


写真は、先月の初旬に点検のため訪れた「伏見のテラス」。花が散っても美しい夏の庭である。

水曜日, 7月 16, 2008

上棟


12日、午後「真駒内東町の家」で上棟式を行なった。前列中央、棟札を手にしているのがクライアントご夫妻、向かって左が私。後方中央はK棟梁ら大工さんたち、向かって左に設備電気屋さん、そして向かって右端がゼネコンの営業部長Sさん。天井高3.4mの2階居間にて撮影。翌日、クライアントの奥様から「本当に自分の家が建てられている実感ができまた、工事の方々と言葉を交わすことができて感無量でした。」というお礼のFAXをいただいた。

水曜日, 7月 09, 2008

夢をカタチに


北海道で日刊120万部の発行部数を誇る道新、北海道新聞のホームページ「住ピタ」に我がJIA住宅部会員が連載を持ち回りしているコラム「建築家が語る北のすまい」がある。今日からおよそ1ヶ月間は私、山之内が担当。テーマは「夢をカタチに」。夢の住宅を求めて出会うクライアントとの会話を散文風にしたものを掲載中です。
ぜひサイトを覗いてみてください。
アドレスは、http://sumai.hokkaido-np.co.jp/column/kenchikuka/kenchiku07.html

金曜日, 7月 04, 2008

小樽の教会


昨日、小樽公園通教会の構造補強工事が無事終了した。小樽市の歴史的建造物に指定されているため、市の景観条例による工事完了届や工事費の一部助成の事務手続きが残っている。
梁をタイバー補強し、空間的にも引き締まったようにも感じている。ちょっと自画自賛。
気積が大きいので音の響きがよさそうだ。まして古いオルガンとピアノが準備されている。どなたかコンサートなど開いてみてはいかがでしょう。
どなたでも見学可能なので、この大正の古い建築に触れることができればと思っています。

火曜日, 7月 01, 2008

日常の造形


先日、小樽からの帰り道に見かけた牧草地の風景。背景に手稲山頂が見えるこの場所は、たしか昨年は芝生を作っていたはずだ。専用の機械できれいに成形された牧草ロールがたくさん並んでいる。車を止めてシャッターを押した。ただ単に機械的な作業で作られた幾何学造形だが、強く美しい。形をつくる者としては、こうした日常の中の風景から学ぶことが多い。今日から7月が始まった。

火曜日, 6月 24, 2008

小樽のオルガン


小樽公園通教会の構造補強改修がもうすぐ終わる。今日早朝、最後の定例打合せを行なった。足場が外され、2階会堂が新しく生まれかわった。そこに、古いが存在感のあるオルガンがある。聞けば1926年建立の教会堂とおなじ時間を生きてきているという。
私は、今回補強された新しい部分もまた全体の一部となり、オルガン同様これからの長い時間を生きてもらいたいと思っている。
昼間のBSニュースで、フランスの国営TVが、インドの都市チャンディガールがユネスコ世界遺産審査中という放送をしていた。コルビュジェが設計してから半世紀あまり。それに比較はできないが、小樽のオルガンはおよそ1世紀を生きてきている。

金曜日, 6月 20, 2008

建方(たてかた)


真駒内東町の家は建方、つまり柱梁の構造体の組立てが始まっている。主要構造材については、現場搬入前にプレカット工場で製品検査を済ませた。できるだけ北海道産の素材を使用するという方針で、北海道産のカラマツ材による集成材柱梁や構造用合板を採用している。
ただし、予算の都合で多くは外材に頼らざるをえない。今回は、フィンランドにある日本市場向けのJAS認定工場で加工された構造用集成材で、材種はスプルース(もみ)。ホームページによると現地工場は従業員数50名で年5万㎥の生産能力があるのだという。生産工場を一度見ておきたいものだ。

水曜日, 6月 18, 2008

LED(light emitting diode)


現在施工中の小樽公園通教会の改修工事で、メインの構造補強工事がほぼ終了した。写真は、今回新設したタイバー(引張鉄筋)を支える金物に取り付けた電球型LED照明。2万時間の長寿命で白熱灯40W同等の照度がある。照明器具の交換を容易にするため、E26径レセップに取り付けた。

土曜日, 6月 07, 2008

よさこいソーラン祭り


今年も「よさこいソーラン祭り」が始まった。市内にある会場のうち新琴似会場はちょうど私たちの事務所の裏なので、ちょっと仕事の手を休めて観に行く。昨日からの雨も上がって、祭り太鼓の大音響が響く。沿道に並んだどの顔もみな楽しそうだ。写真はここ数年来、祭りのコンテストで優勝している「新琴似天舞竜神」。

火曜日, 6月 03, 2008

一年点検


昨年竣工した石狩市花川東の家で一年点検があった。幸いにも一年の間にさほど問題になる事はなかったようでほっとしている。たいへん上手に住まわれていて、仕上げを一部省略するほどの超ローコスト住宅だったことを一瞬忘れてしまう。竣工時には無かった施主自作の庭などを見せていただいた。住まいへ注ぐ愛情が伝わってくるのが嬉しい。

土曜日, 5月 31, 2008

札幌軟石


北海道の素材として頭に浮かぶものに、札幌軟石がある。落ち着いた色調の砂岩で、かつては木骨石造倉庫の外壁素材として使われてきた。写真は、きょうの天神山緑地の遊歩道の舗石。楔形に切りそろえて地面の微妙な凹凸に対応させている。変化があって面白いデザインの使いかただ。

金曜日, 5月 30, 2008

小樽(otaru)


昨日、施工者も決まり、昨年から関わっている小樽公園通教会の改修工事がいよいよ始まることになった。たびたび部分改修を受けながら80年余の歳月を経てきた木造建築だ。
ここに2階会堂に掲げられている一枚の写真がある。教会創建時に牧師として赴任していたフランク・ケーリ氏。建築設計者は、当時の小樽市技師・成田幸一郎だが、米国マサチューセッツ州生まれのケーリ牧師に大きな影響を受けているのは想像に難くない。
外観や内部の建築意匠に、はるか遠くから運ばれてきた地域と歴史の断片を感じ、すこし壮大な気分になる。