夢のカスタマイズ
一年前に半完成品住宅として竣工した「カスタマイズできる家」は、そのまま時間を止めていた。その間に多くの来場者を受け入れ、住まい手(オーナー)に出会う準備の毎日が過ぎた。そして、私が待ちに待ったその日が来た。オーナーは本州から移住されるご夫妻で、平屋住宅の暮らしに、北海道の夢を託しているという。現在、ご夫妻の要望にお応えして、いくつかのカスタマイズを実施している。住まい手(オーナー)不在のまま生まれた「建売住宅」が、注文を受け作りこまれ「注文住宅」に変身、ようやく住まい手(オーナー)の満足を得る。そして半完成品住宅コンセプトがいよいよ実現する。
外観上の大きな変化は、万能小屋と呼ぶ約5坪の小屋をぐるりと囲い、半戸外の木床デッキとしたこと。室内からつながる空間は、開放的で魅力がある。また、カーポートに防雪用木板塀を設けた。これは冬場に威力を発揮する。万能小屋とカーポートの木塀は異なるデザインとし繊細な配慮をしている。
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