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水曜日, 3月 14, 2012

残して育てる

コンクリートブロック造の危機について、考えています。昨年、北海道でのメーソンリー建築(コンクリートブロック造等)の着工件数が数件だという衝撃的事実を知って、いささか慌てました。なるほど近年、建築家仲間の住宅作品にコンクリートブロック造が登場しないはずです。
セラミックブロックを使った「岩見沢の家」
バルセロナで見学した高層オフィスビルZEROZERO(EMBA設計)
そしてまた今度は、かの北海道ノーザイ工業ではセラミックブロックの生産を中止したというのです。セラミックブロックは、レンガのように焼成した建築ブロックで北海道では農業施設や倉庫、交番や公園のトイレ、公営住宅や個人住宅などで盛んに用いられ地域の景観を形作ってきました。北海道では身の回りにあって、日常の風景になっている人たちも多いのではないでしょうか。素材がなければ工法もなくなります。同時に職人さんと技術もなくなってしまいます。欧州では、最先端の高層オフィスビルでさえ素焼きのレンガブロックで間仕切りを仕上ています。それを見たとき、技術を残すことで伝統と文化を守り育てていると思いました。
ZEROZERO内部のレンガブロックの間仕切と下地

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