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木曜日, 8月 27, 2009

竪平葺き


札幌市内柏丘の家の現場では、外壁のほとんどをガルバリウム鋼板の竪平葺きで仕上た。間仕切りなどの内側から決められた開口部に、外壁の400mm間隔のガルバリウム鋼板割付を重ねる。ほとんど関連性の無かった窓も、苦心の割付調整が実って、整然とした外壁張りが完了した。
自然な割付に見せるため、たとえば出隅は袋張りのようにハゼを内側に折り込んでいる。
このようなちょっとした工夫が建物をスッキリ見せる。現場でできるデザイン点数かせぎのひとつだ。

月曜日, 8月 24, 2009

上棟式の馬頭琴




24日、旭川に向かった。旭川友の家現場が上棟を迎えた。クライアントに出来上がった骨組みを見ていただき、空間の骨格を感じていただく良い機会でもある。
地元の大学に留学中で、中国の内モンゴル自治区出身の学生さんが、民族衣装に身を包み「馬頭琴」を演奏してくれた。馬頭琴のライブ演奏は初めての体験だった。聞けば、宴会やお祝い事に弾く幸せを招く楽器だという。草原や山川、ラクダや馬、母親などモンゴル遊牧民の歴史を感じさせる、勇壮なイメージの楽曲を10数曲聴かせていただくことができた。あいにくの雨で室内演奏になってしまったが、さわやかな風が吹くテント張りの芝生の上で聴くことができたなら、どんなにか感動しただろう。

土曜日, 8月 22, 2009

真駒内の森・グレイの家




22日(土)札幌市内西区のリプラン本社にて、「リプランイベント建築家セミナー・相談会」に出席してきました。「快適リビング、2世帯住宅」がテーマです。私は、数年前に竣工した「真駒内の森・グレイの家」を例として取り上げました。素晴らしい森の景色を前にして食事や団欒ができる、札幌市内では恵まれた居間を見てもらいました。写真は、当日配布した資料です。
また、パナソニック札幌ショールームの1階に、私の建築ファイルを展示していただきました。こちらも機会があればご覧下さい。

木曜日, 8月 20, 2009

石の彫刻と無垢板フローリング




昨年末竣工した「東札幌の家」へ行く。住んでみてちょっと相談があるという。実は、このお施主さま設計中は海外で暮らしていたため直接の打合せは少なく、ほとんど代理者を介しての設計監理作業となっていた。先月帰国後ひと月を経てようやく住んでみての話が聞けた。
居間のソープ仕上のタモフローリングの上に置かれた存在感のある石の彫刻が目にとまった。聞けば、ジンバブエから担いできましたとのこと。アフリカのジンバブエは石の産地だそうだ。木材の産地北海道の無垢板フローリングも負けてはいない。

火曜日, 8月 18, 2009

付加断熱施工


17日(月)、旭川へ行く。旭川友の家別館の現場では、お盆休みでリフレッシュしたのだろうか施主の顔がいつもに増して元気に見えた。現場近くで行なわれる定例会議では、建具や家具の施工図をめぐって詳細の詰めの打合せが始まった。現場は外壁の付加断熱施工がちょうど終わったところ。船便の都合で、フィンランドから届く予定の木製サッシ到着が遅れているのが気がかり。写真は、2階ギャラリー図書館の窓。サッシを待っている。

木曜日, 8月 13, 2009

お盆の時計台


13日、札幌市内でK氏の個展を観た。K氏は私が独立して間もない頃の施主で、数年前に永年の会社勤めを退職し、今は時間をフルに使って絵を描く毎日だという。
また先日、道東からの帰路JRの車中で合席になった本州からの旅人N氏は、定年後の時間を家族や自分のために使っていて毎日忙しい、と楽しそうに語っていた。
仕事と余暇、つかの間の休みのお盆の時期にふと思う。
ギャラリーを出ると札幌時計台の前に出た。国内外の観光客で歩道に人があふれていた。

水曜日, 8月 12, 2009

小樽のウォール街


お盆休みの前日、小樽へ行った。昨年、小樽公園通教会の改修が縁で、あらたな歴史的建造物の改修のお手伝いをするためです。
写真は小樽市内。次の信号を超えると小樽運河。かつて北のウォール街と呼ばれた通りです。北海道金融経済の中心地は今、日銀旧小樽支店は資料館に旧拓銀小樽支店はカタカナのホテルになり、観光客が楽しそうに歩いています。

火曜日, 8月 04, 2009

旭川の上棟


3日、旭川へ行きました。「旭川友の家」の現場では梁がクレーンで吊り上げられ、ようやく上棟です。写真は、足場に上がって本館の屋根方向を眺めたところです。視点の高さが異なると見え方が劇的に変化します。そこには空間の面白さそして眺望を得るという快感があります。今はちょうど昼時なので現場には誰もいませんが、大工さんたちは危険な仕事と同時にこの楽しみの感覚を味わっているのでしょうか。

木曜日, 7月 30, 2009

F35


不順な天候が続くなか、きょうは久々の夏らしい陽気に誘われるかのようにブログも更新。
30日、F35(フラット35)の中間検査立会いのため札幌市内の「柏丘の家」の現場に向かった。今回この住宅で選択した認定条件は、品確法の等級4を満たす省エネルギー性を備えることなので、断熱材を施工している今が検査時。写真は、壁に施工したグラスウールで、黄色120mm+オレンジ色30mm=150mm厚の外壁用断熱となっている。これは、等級4基準の10%増しの断熱厚である。

しかし近年、断熱材厚さは増加する傾向が急で、もはや外壁200mm断熱が視野に入ってきている。

月曜日, 7月 20, 2009

上棟


18日(土)、札幌市内の柏丘の家では上棟のお祝いがありました。クライアントの奥様お手製のご馳走をおいしく頂きました。写真は食事をたいらげすっかり満足、ニコニコ顔の参加者の表情です。

こうした食事をしながらの会話は、クライアントと大工さんや工務店担当者そして私、普段なかなか一緒に顔を合わすことが少ないお互いのコミュニケーションをする良い機会になります。

木曜日, 7月 16, 2009

旭川友の家現場




16日、旭川市内に行く。「旭川友の家別館」現場では、基礎工事の型枠を取り付けています。凍結深度800mmの旭川では、布基礎が深い。もちろん基礎断熱なので、断熱材をよけいに使用します。

外壁の一部に札幌軟石仕上げの曲面部分があり、予算を落とすため地中に隠れる基礎部分は多角形としていますが、どうも現場での作業性が悪くテマヒマかかるのだという。結局、施工会社の現場代理人の提案で櫛型の曲面基礎型枠を使用することに。机上計算からはでてこない、現場での工夫と改良があります。

ついでに、プレカット工場を見学。使用材はコストの関係で外材のスプルス集成材。産地は、バルト海のエストニア。現地生産のJAS規格製材を輸入し、ここでは高性能な機械で仕口加工しています。
コストを抑えると工場は国外へ出てしまう、という構図はどの業態も同じようです。もしも簡単に言葉のコミュニケーションが取れれば、プレカットだって現地加工で可能になるでしょう。この現実はエストニアの経済的自立には役立っているものの、北海道の自立循環型の建築づくりには程遠いようです。
木材の生産地、北海道のそのまた中心地旭川にしてこの現実です。今回はコスト優先で構造材は外材ですが、せめてもの罪滅ぼしで造作材はすべて北海道産材を使用する予定です。

日曜日, 7月 12, 2009

甘納豆




網走管内の美幌町へ、11日(土)行ってきました。「21世紀環境共生型住宅のモデル整備による建設促進事業」のコンペに参加するための勉強会に出席するためです。一般住宅の今後のありかたを地方の町が求め、プロの建築家が設計提案する画期的なものです。
それはともかく、街においしい甘納豆の名物老舗があるというので行ってみました。そこは老夫婦が営む時間が止まったような木造平屋の店舗兼加工場で、なんとも味わい深い雰囲気があり、もちろん甘納豆は美味しいお茶が欲しくなるすばらしいものでした。

木曜日, 7月 09, 2009

大ガラス


昨日の雨が上がった9日、「柏丘の家」の現場にS.O.S社から北欧製の木製サッシが搬入された。中でも居間の中央に取り付けるFIXガラスのサッシはひときわ大きく存在感がある。両側にガラス扉が取り付くと高さ2m×巾4mの開口部ができる。大きさだけで言うと、かのマルセルデュシャンの大ガラスより大きく(?)南側に広がるここだけの森のパノラマを映し出す大スクリーンとなる。サッシは、ガラス3層仕様で、熱貫流率(K値)1.3W/㎡・K。必ずしもトップレベル性能ではないが、次世代省エネ基準をクリアしフラット35へも適合した。床面積122㎡(約37坪)で、外部サッシ全ての金額は玄関ドアを含めて工事費全体の7%に納まった、このリーズナブルさは他にかえられない。

月曜日, 7月 06, 2009

旭川友の家別館







6日(月)、旭川市内で「旭川友の家別館」現場が10月中旬の完成を目指してスタートした。F.L.ライトが設計した自由学園で有名な全国的な組織と長い歴史を持つ「全国友の会」の施設で、会員相互のコミュニケーションの場を住宅並みの小規模空間のなかに意図している。
法規上の用途は事務所だが、会員限定の図書室と展示室そして託児スペースを備えた建築です。
設計者として全幅の信頼を寄せていただきながら、いままさに着工したところです。

木曜日, 7月 02, 2009

造形の力




3日、ひょんなことから知己を得た造形作家の山里稔さんの個展を覗きに行った。私が喫茶店に入るとたったいま帰られたばかりという。店の方のはからいで山里さんをわざわざ呼び戻していただいた。お蔭様でいろいろ楽しいお話を伺うことができた。
会場は個人住宅だったRC造のレンガ壁の建物を改装した喫茶店。店全体を使っての作品展で、古い建築と新しい造形がつくる時間と空間を一体に楽しむことができる素敵な展示だった。

山里稔 展は、札幌市中央区北10条西16丁目「Insomnia(インソムニア)」で12日まで開催中です。

水曜日, 7月 01, 2009

真駒内東町の家


「真駒内東町の家」が、雑誌リプランvol.85秋冬号の「北の建築家」ページに掲載されています。「これからの時間を長く住まいと共にしていこうという家族の住宅」という書き出しで私の解説も載せています。

月曜日, 6月 29, 2009

BASE4展2終了


28日、9日間にわたって開催されたBASE4展2「44歳からの家づくり」が、カンディハウス札幌・双子山ショールームの全面的なご協力のもと、無事終了することができました。周知の範囲が限られていたこともあり、大盛況とはいきませんでしたがお越し頂いたみなさまには私たちの住宅への想いをお届けすることができたように思います。本当にありがとうございました、そしてまた次回にご期待ください。

写真はBASE4展・27日のトークイベントのようすです。


本日発売のリプラン85号に山之内建築研究所の最新作「真駒内東町の家」が掲載されました。

水曜日, 6月 24, 2009

西野三角公園の家


24日、20年前に竣工した「西野三角公園の家」へ、プチリフォームの打ち合わせに向かった。
居間に上がる。打ち合わせテーブルの上に、20年前に作った模型が置かれていた。当時、ありあわせの段ボールや黒色紙に白い色鉛筆でサッシラインを描きこんだ、いかにも急ごしらえの模型。お世辞にも上手いとはいえないが、20年の埃にまみれた姿は愛おしくもある。いっぺんに当時のやり取りが蘇ってきて、思い出話に花が咲く。私は住宅へのデザインする気持ちはいまも昔も変わらないと言って、しまったと思った。
こんなふうにまんまと施主の罠にはまっては小さな仕事をせっせとしかし楽しくしている。

月曜日, 6月 22, 2009

BASE4展2日目


20(土)21(日)、BASE4展の2日間を終えました。初めての場所で宣伝も最小限でしたので、いまのところお客様はまばらですがこれからが楽しみです。地下2階の会場は、外の木々が日陰を作っていてとても涼しく景色が抜群です。白い花を咲かせたヤマボウシが美しく、それだけでも癒されます。28(日)までですので、ぜひお越しください。
写真、右から松橋さん、國澤さん、平尾さん、そして階段に貼り付いているのが山之内のパネルです。

土曜日, 6月 20, 2009

BASE4展たしかなるもの2







20日(土)からカンディハウス札幌(双子山ショールーム)にて、「BASE4建築展たしかなるもの2―44歳からの家づくり」が始まりました。28日まで開催です。無料住宅相談などをしています。ぜひお越しください。