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火曜日, 5月 22, 2007

太陽のめぐみ


今日22日は太陽が出たので、昼休みにミニ噴水を庭の水ガメに浮かべた。昨年購入したもので、オモチャのようだがなかなか楽しい。本体の表面に貼り付けてある太陽電池で中のモーターが駆動する仕掛け。なんといってもソーラーパワーを利用するところが気にいっている。

日曜日, 5月 20, 2007

散歩道の風景


屋根は赤い長尺カラー鉄板の蟻掛葺き、壁はモルタル塗白ペンキ仕上げ。手前に見える付属の物置らしき建物は、屋根壁共に亜鉛引き鉄板の丸小波板張り。近所に古くからある幼稚園の裏通りの風景である。屋根を突き抜けているのは煙突。石炭や薪を燃料にしていたころの名残だ。降った雪をさらさら落とすためのつるつる表面の屋根に、白い煙突が反射している。暖房設備や屋根雪の取り扱いの変化を言うまでもなく過去の風景だが、なぜか心をなごませる。

木曜日, 5月 17, 2007

配筋検査


木造住宅布基礎の配筋仕様は、住宅金融公庫工事仕様書の標準配筋図により、横筋は上下主筋D13、その他の横筋と縦筋はD10、すべて300mm間隔としている。見えないところ、隠れてしまうところはしっかりと注意を払う。私たちの地道な監理作業のひとつである。写真は、「西宮の沢の家」の現場。杭の偏芯部は上端主筋D13を2本とし強度を補強している。

月曜日, 5月 14, 2007

捨てコンクリート(leveling concrete)


「西宮の沢の家」の現場は、杭頭処理の後、捨てコンクリート打設。コンクリートが固まった後、墨出しを施工している。一部2階があるもののほぼ平屋に近い住宅なので、建築現場は少し大きめの印象がある。

建築用語には独特の表現があり、面白い。捨てコンクリートとは、彰国社刊「建築大辞典」によると、「構造上の意味はなく、この上に基礎の中心や型枠の位置などの墨出しをするために打つ。」とある。「捨て」とはいいながら、墨出しの役にたつ必要不可欠なコンクリートなのだ。

月曜日, 5月 07, 2007

北限の樹林


7日、「大谷地の森の家」で建築確認の完了検査を受けた。検査係員が到着するまでの間、目の前に広がる森の中を歩いてみた。散策路の案内標識によると、面積1.8ヘクタールのコナラの純林であり、コナラはブナ科の広葉樹で日本における生育の北限だという。周辺の市街地の住宅をはるかにしのぐ高さの巨木がうっそうと茂っている。「大谷地の森の家」を、木々の間から眺めた。かつてニューヨークのセントラルパークから緑地越しに摩天楼を眺めたことをふと想う。現場から戻り、ニューヨークヤンキースのゴジラ松井が日米通算2000本安打を達成とのニュースを知る。2000本はすごい数。この広い1.8ヘクタールの森でさえ、高木はどうみても2000本まで無いのだから。

月曜日, 4月 30, 2007

借景の森


「大谷地の森の家」が近々竣工する。現在、外構工事と並行して細部の仕上げ工事を施工中だ。キッチンに立つと、木陰に雪の残る森を正面に望むことができる。施主が切望したここにしかない光景が広がる。これから夏にむかって木々はいっせいに芽吹き、またたくまに枝は葉をつけ、かすかに落ちる木漏れ日が美しい緑の深い森となるだろう。実は、この住宅にとって森は室内空間の延長とも呼べるもので、無くてはならないもの。施主は、小さな森へのライトアップを考えているのだという。さらに森と住宅とが「つながる」きっかけを模索しているところである。

水曜日, 4月 25, 2007

着工前夜


札幌は、ここ数日好天が続いている。まるで初夏の陽気のよう。高気圧に押されるように、先週の風邪はウソのようにどこかに消えた。今日25日は、ことのほか外の空気がいい。写真の「西宮の沢の家」敷地では、まさに着工前夜である。確認申請も下り、施工者も決まり、あとは工事が始まるのを待っている。

火曜日, 4月 17, 2007

春の地鎮祭


15日は大安の日曜日、早朝9時から「西宮の沢の家」の地鎮祭に出席した。数日来の寒波の影響で、吐く息も白い。この住宅は、2世帯住宅で今秋の完成を目指す。地鎮祭は安全祈願祭と称したり、当日工事着手の近隣挨拶を兼ねたり、お施主様のご家族に挨拶したり、敷地の再々確認をしたりと様々な意味を持っている。従って、住宅建築にとって不可欠なプロセスであると考えている。週末の14、15日の二日間は、札幌~室蘭を2往復した。寒波と強行軍の疲れのため風邪を引いた。数日、この風邪が鎮まるように静かにしていようと思う。

木曜日, 4月 05, 2007

イチロー(ichiro)


日米大小を問わず野球観戦は私の楽しみのひとつ。そのうちの大リーグ野球が今週始まった。朝、仕事を始める前にBSで観るのは、北海道の最北稚内よりもさらに数百キロ北に位置するシアトルの試合。観客の様子が寒そう。偏西風や海流の影響で緯度の高いヨーロッパや北米は暖かいのだと高校の地理の時間に習った。あらためて地球環境はダイナミックだと思う。開幕試合、我がイチロー選手は天然芝に転がる内野安打で出塁、ホームを踏んだ。半ばあきらめ顔で白球を追いかけた敵捕手は芝に手を伸ばした瞬間、ヒットを確信して首を横に振った。同時にふっと大きく芝の香りをかいだようにみえた。無味乾燥な人工芝ではなく五感に訴える天然芝が、みる者の想像力を刺激する。写真は、数年前、江別市のもえぎ野で数名の建築家たちがデザイン協働した建売住宅。JRの車窓からよく見える。真ん中が私のデザイン。実はこの住宅、ペントハウスのイメージはイチロー選手の頭。向かって右側の住宅を設計したBASE4の仲間、建築家の平尾稔幸さんが撮影してメールで送ってくれた。この三軒の外観だけは、いわば野球のようにいくつかのルールを決めてデザインした。みる者を楽しませることができただろうか。

火曜日, 4月 03, 2007

コミュニケーション試行


4月は、新しい気持ちになれる。正月とは違って、この季節が春の訪れと共にあることと関係しているのだろう。とりわけ北国では時間と共に雪が融け、季節が移り行くのが実感できるからかもしれない。いまいくつか新しい試みをしている。そのひとつ9月からの北星学園大学での空間コミュニケーションの講義では、大学ホームページのシラバスにも書いているが、ストレートに建築空間のコミュニケーション論を扱う。昨年までの4年間は、建築計画論からのアプローチであった。いわばボールゾーンからの試行の結果、空間コミュニケーション論のストライクゾーンの輪郭が浮かび上がってきたといっていい。秋の開講までによい準備をしたいと思う。準備をすることもまた楽しみである。講義では、JIA北海道支部発行「建築家カタログ第3集」を推薦図書としている。写真は、同カタログの私のページを再構成したもの。どのように表現したら伝わるのかをいつも考えている。

火曜日, 3月 27, 2007

東京ミッドタウン(Tokyo midtown)


週末、東京へ行ったついでに、昨年夏に建築中の現場を見学した六本木ミッドタウンに立ち寄った。完成した姿をみておきたいと思ったからだ。26日はちょうどプレス内覧会の日だった。そのため新しい美術館などの内部には入ることができなかったが、外観だけは眺めることができた。いつも思うことだが、完成した建築物はとても美しい。しかし建設のプロセスを知るものとしては、建築現場の荒々しくもあのむせかえるような活気がどこにも感じ取ることができないのは少し寂しい。昨日までこの場にいたおびただしい数の施工者達は、大役を終え安堵の表情をヘルメットの下に隠し次の現場へ無事旅立っただろうか。ここでは今、テレビで見覚えのある女性アナウンサーとカメラクルーが取材を始めようとしている。きょうからは、ここを訪れる人々とここで迎える人々がこの場を作っていく。

金曜日, 3月 09, 2007

屋根からの眺め


足場は高さ7mを超えている。風は吹いていない。数日前に30数メートルの瞬間最大風速を記録した後だけにちょっと怖いが、現場の足場に上るのは嫌いではない。というのも、視線の変化によって風景が変化して見える楽しみを私は知っているからだ。ガルバリウム鋼板屋根下地のガムロン防水シートの施工を確認した後は、冬の「大谷地の森」の景色を眺めた。

水曜日, 3月 07, 2007

住宅展


札幌市中央区南2西2ほくせんビル4階にある「ほくせんギャラリー・アイボリー」で、「北海道の建築家による住宅展」が11日までの会期で始まっている。仲間の建築家たちの展示パネルが、ギャラリーの白い壁に色とりどりに並べられた。模型や写真などに様々な工夫がみられエネルギーを感じる展覧会。写真は、「この地に暮らす。」と題した私の展示風景。リアルな敷地に建っている住宅、を表現。11日(日曜日)14:00から「自然に暮らす」というテーマでフォーラムがあり、私もパネリストの一人として参加します。入場無料。

日曜日, 3月 04, 2007

ホーム(home)


3日、4日は札幌市内でのASJイベントに参加した。今回の会場は、北24条の札幌サンプラザ。実は、私の高校生時代の通学路にあたる場所であった。いわゆるホームである。とはいっても何十年も前のこと、まわりの建物も風景も昔の面影はない。にもかかわらず、懐かしい。街のどこかに記憶を呼び起こす痕跡がある。ほっと安心できる、これがホームの強みだ。写真は、私の展示風景。今回来場のお客様から、私の「ホームページを見てますよ」という声をかけていただいた。たいへん嬉しい。

日曜日, 2月 25, 2007

建方(erection)


一般的に木造では、土台・柱・梁・小屋組みの組立てを建方(たてかた)という。「大谷地の森の家」の現場では、雪の晴れ間をねらって作業が進行中だ。今回、柱や梁は北海道産のカラマツ構造用集成材、一部フィンランド産針葉樹構造用集成材を使用した。また床下地についても北海道産のカラマツ構造用合板を用いた。プレカット工場で加工を確認した木材が現場で正しく組み立てられている。もちろん全ての素材が、強度等級、ホルムアルデヒド放散量等の基準をクリアーしている。

金曜日, 2月 16, 2007

土台(sill)


土台(どだい)、なんという重たく響く言葉だろう。ちょっと、本棚に手を伸ばして意味を確認してみると。柱から伝えられる荷重を基礎に伝える役割を果たす横材、(鉄筋コンクリートで作られた)布基礎にアンカーボルトで緊結され、(中略)防腐性のある材料を使用する。(彰国社建築大辞典)また、物事の基礎。基本。元来。(略)(三省堂大辞林)とある。ドダイ無理よ、と言われればもともとダメな話。とにかく、これは大事なのだ。写真は、大谷地の森の家。

土曜日, 2月 10, 2007

養生上屋


単管組ビニールシート養生上屋の屋根に突き刺さった筒先を通し、ポンプ車から圧送されたコンクリートが打設されている。昨日、石狩市花川の現場で基礎コンクリート工事を施工。工程上の都合で厳寒期のコンクリート打設となったのだが、躯体コンクリートの品質確保には細心の注意が払われている。

金曜日, 2月 09, 2007

幕間(seventh inning stretch)


もうすぐ再開予定の現在冬期休業中の現場がある。いまは、再開に向けての準備に余念がない。私の好きな野球で言えば攻守チェンジの時間、それもアメリカメジャーリーグで言うところのセブンスイニングストレッチの時間であろうか。あの陽気な「私を野球に連れてって」の大合唱が聞こえてくるようだ。この歌は、1908年に初めて発表されたと言う。今年で99年目の超ロングヒットソングとういわけだ。野球狂の女性が、2対2の同点でこれからホームチームの活躍を応援する歌だという。いい建築を作ろうとしてあれこれ思案しているこの季節の私たちに似つかわしい歌ではないだろうか。「私を現場に連れてって」と。

金曜日, 2月 02, 2007

雪だるま(snowman)


半年雪に閉ざされる北海道で、冬の季節をどれだけ有効に過せるか。私たちにとってはとても大切な問題だ。室内をおおきめにする。できるだけワンルームにする。天井も低いより高いほうがいい。自然の採光を大切に。などなど。室内で過す時間の質と量を考えなければならない。もちろん、戸外での楽しみも。写真は、隣家のご主人がお孫さんのために毎年作る雪だるま。なかなか表情豊かだ。雪を運ぶ北風が吹く北西方向を誇らしげにながめている。

木曜日, 2月 01, 2007

凍土


2月、今日から新しい現場が始まった。敷地は札幌市の隣、石狩市の花川。200ミリほど凍り付いている表土を砕いて、基礎工事をしている。この時期、厳冬期に着工することが決まっていたために敷地の雪を取り除いていた。表土が直に冷気に接している状態が続いていたのだ。その結果、土の表面を凍らせてしまった。雪に適度な断熱効果があることは経験的によく知られていることで、皮肉にも自然に雪が堆積している場所の土は凍結していないという。