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金曜日, 3月 18, 2016

室工大建築設立50周年その2

室工大建築学科は、1966年に1期生を迎えた。私が1970年に入学するのと入れ替わりに初めての卒業生を世に送り出したのだ。1970年といえば、世の中はまだ騒然とした雰囲気が残っており、室工大にも1年遅れで学園紛争の最後の波が打ち寄せていた。
しかし新入生の私たちは、授業やキャンパス内でこれといった不都合を感じることはなかった。
あったのかも知れないが遠巻きに眺めていた。私は、大学で建築を学びたいという気持ちが優先していた普通の1年生だったから。そうした私の気持ちを、「都市住宅」等の建築雑誌は時代の雰囲気と共に受け止めてくれていたように思う。いわく、「個と全体」「集住体」「個室群」「保存」「サーベイ」などなど。建築雑誌ではなく「美術手帳」で連載された「建築の解体」には痛快さを感じた。
「アンアン」「ノンノ」や「平凡パンチ」「朝日ジャーナル」といった雑誌にも時代の雰囲気が色濃く漂っていた。ともあれ、1970年4月、私の学生生活は波乱なくスタートしたのである。
ナイトミュージアム、国立西洋美術館。2016年3月。

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