設計者はアマチュアであってはいけないが、プロフェッショナルであるがゆえに時として理想論を振りかざし自ら宙に浮いてしまうことになる。授業の講義や何かの講演会であったならば少々のことは(?)大目に見てもらえるかもしれない。しかし、目の前にいるクライアントは現実のリアルな問題の只中にいる。建築家は緑が好きだから、クライアントが落ち葉の行方を近所からの苦情を陽が遮られるのをどんなに訴えても出来るだけ敷地に緑を残したいと正義感を示すのだ。数日後のある日、クライアントがあの木は切ってしまいましたからと晴れ晴れとした顔で宣言した。切り株の年輪を数え、建築家は自身がアマチュアであることを悟るのである。
0 件のコメント:
コメントを投稿