7日、「大谷地の森の家」で建築確認の完了検査を受けた。検査係員が到着するまでの間、目の前に広がる森の中を歩いてみた。散策路の案内標識によると、面積1.8ヘクタールのコナラの純林であり、コナラはブナ科の広葉樹で日本における生育の北限だという。周辺の市街地の住宅をはるかにしのぐ高さの巨木がうっそうと茂っている。「大谷地の森の家」を、木々の間から眺めた。かつてニューヨークのセントラルパークから緑地越しに摩天楼を眺めたことをふと想う。現場から戻り、ニューヨークヤンキースのゴジラ松井が日米通算2000本安打を達成とのニュースを知る。2000本はすごい数。この広い1.8ヘクタールの森でさえ、高木はどうみても2000本まで無いのだから。
月曜日, 5月 07, 2007
月曜日, 4月 30, 2007
借景の森
水曜日, 4月 25, 2007
着工前夜
火曜日, 4月 17, 2007
春の地鎮祭
木曜日, 4月 05, 2007
イチロー(ichiro)
日米大小を問わず野球観戦は私の楽しみのひとつ。そのうちの大リーグ野球が今週始まった。朝、仕事を始める前にBSで観るのは、北海道の最北稚内よりもさらに数百キロ北に位置するシアトルの試合。観客の様子が寒そう。偏西風や海流の影響で緯度の高いヨーロッパや北米は暖かいのだと高校の地理の時間に習った。あらためて地球環境はダイナミックだと思う。開幕試合、我がイチロー選手は天然芝に転がる内野安打で出塁、ホームを踏んだ。半ばあきらめ顔で白球を追いかけた敵捕手は芝に手を伸ばした瞬間、ヒットを確信して首を横に振った。同時にふっと大きく芝の香りをかいだようにみえた。無味乾燥な人工芝ではなく五感に訴える天然芝が、みる者の想像力を刺激する。写真は、数年前、江別市のもえぎ野で数名の建築家たちがデザイン協働した建売住宅。JRの車窓からよく見える。真ん中が私のデザイン。実はこの住宅、ペントハウスのイメージはイチロー選手の頭。向かって右側の住宅を設計したBASE4の仲間、建築家の平尾稔幸さんが撮影してメールで送ってくれた。この三軒の外観だけは、いわば野球のようにいくつかのルールを決めてデザインした。みる者を楽しませることができただろうか。
火曜日, 4月 03, 2007
コミュニケーション試行
4月は、新しい気持ちになれる。正月とは違って、この季節が春の訪れと共にあることと関係しているのだろう。とりわけ北国では時間と共に雪が融け、季節が移り行くのが実感できるからかもしれない。いまいくつか新しい試みをしている。そのひとつ9月からの北星学園大学での空間コミュニケーションの講義では、大学ホームページのシラバスにも書いているが、ストレートに建築空間のコミュニケーション論を扱う。昨年までの4年間は、建築計画論からのアプローチであった。いわばボールゾーンからの試行の結果、空間コミュニケーション論のストライクゾーンの輪郭が浮かび上がってきたといっていい。秋の開講までによい準備をしたいと思う。準備をすることもまた楽しみである。講義では、JIA北海道支部発行「建築家カタログ第3集」を推薦図書としている。写真は、同カタログの私のページを再構成したもの。どのように表現したら伝わるのかをいつも考えている。
火曜日, 3月 27, 2007
東京ミッドタウン(Tokyo midtown)
週末、東京へ行ったついでに、昨年夏に建築中の現場を見学した六本木ミッドタウンに立ち寄った。完成した姿をみておきたいと思ったからだ。26日はちょうどプレス内覧会の日だった。そのため新しい美術館などの内部には入ることができなかったが、外観だけは眺めることができた。いつも思うことだが、完成した建築物はとても美しい。しかし建設のプロセスを知るものとしては、建築現場の荒々しくもあのむせかえるような活気がどこにも感じ取ることができないのは少し寂しい。昨日までこの場にいたおびただしい数の施工者達は、大役を終え安堵の表情をヘルメットの下に隠し次の現場へ無事旅立っただろうか。ここでは今、テレビで見覚えのある女性アナウンサーとカメラクルーが取材を始めようとしている。きょうからは、ここを訪れる人々とここで迎える人々がこの場を作っていく。
金曜日, 3月 09, 2007
屋根からの眺め
水曜日, 3月 07, 2007
住宅展
日曜日, 3月 04, 2007
ホーム(home)
日曜日, 2月 25, 2007
建方(erection)
金曜日, 2月 16, 2007
土台(sill)
土曜日, 2月 10, 2007
養生上屋
金曜日, 2月 09, 2007
幕間(seventh inning stretch)
金曜日, 2月 02, 2007
雪だるま(snowman)
木曜日, 2月 01, 2007
凍土
水曜日, 1月 17, 2007
耐用年数
20年前に取り付けた自宅の樹脂製レバーハンドルが折れた。頻繁に使用するトイレの片開き扉に取り付けられていたもので、きっと何かの拍子で異常な力がかかったのだろう。このタイプのハンドルはデザインが気に入りそして廉価だという理由で採用した記憶がある。当時工事を担当してくれた建具屋さんからは、すぐに壊れるからよしたほうがいいよと言われた。その一言がずっと頭に残っていて、いつ壊れてもおかしくはないといつも自分自身に言い聞かせて使用していた。同じものを希望した施主に対しても、建具屋さんからの受け売りで、これは壊れやすいそうですよと私は説明した。そう言われると、きっと丁寧に扱う気持ちが芽生えてくるのかもしれない。幸いこれまで一度もトラブルはなかった。20年というと、1日の使用頻度を15回として、約10万回以上の使用に耐えたことになる。ご苦労サンといっていいだろう。ちなみに、現在の設計には、壊れにくい金属製のものを使用している。念のため。(写真右)
火曜日, 1月 09, 2007
等身大スケールⅡ
昨日は成人の日の祝日。事務所に使用している建物が、年末にちょうど20年を過ぎた。人間で言えばめでたく成人である。建物全体は共同住宅で、詳細はjt(住宅特集1986年12月号 、SHINKOTONI HOUSING)に掲載されているのだが、その一部を事務所として使用している。
ところで、事務所のボールト天井には天井高さを示す目印をつけてあり、高さを実感するスケールとなっている。たびたび打合せ時に活用し、また毎日の設計時の確認用としても重宝している。私の場合、手を伸ばすとちょうど2150mmの位置に届く。したがって手を伸ばせば、どこでも天井高さをほぼ把握できる。
さて、コンクリートの表面は20年間全く変化していない。それは外断熱工法の利点と言うものだろう。今年は、少しまとめて外断熱(鉄筋コンクリート造等)をこの欄で取り上げる予定である。
金曜日, 1月 05, 2007
等身大スケール
今日から仕事始めです。
JICAでアラビア半島のイエメンに行っている知人にメールする。その知人の案内で砂漠の摩天楼シバームを一度見てみたいと思っていたが、近々帰国が決まっている。せめてもと、グーグルアースの航空写真を見てみるも感じがつかめない。以前お世話になったボストンの宿屋の女将に航空便を出す。葉書は70円切手一枚で届く。今年は、松坂効果を期待していることだろう。ミラノに短期留学中の施主へ出したメールは読んでもらっただろうか。などなど考えながら、地球上の距離感やスケール感が頭の中でどんどん変化していくのを感じているのは私だけではないだろう。しかし、である。私たちが取り組むべき建築は、身近な目の前に等身大にあるの。今年も、ひとつひとつの仕事に真正面から取り組んで、満足のいく建築をつくりたいと思う。
写真は、昨年末にJIA北海道支部から発行された「建築家カタログ~北の住まいを建築家とつくろうVol.3」。北海道で仕事をしている私たちの建築家仲間が載っている。
木曜日, 1月 04, 2007
水まわり(sanitary)
あけましておめでとうございます。仕事始めは明日からだが、きょうはこれから始まる仕事の準備という意味もあり、衛生機器会社の企業誌を10数年分積み上げ、浴室やトイレなど「水まわり」関連資料を一日中ゆっくりと拾い読みした。一度は読んでいるはずなのにすっかり忘れている。だから初めて読むときのように面白い。「忘れる」と言うのもなかなか味なものだ。
建築家・前川國男邸の水まわりはいわゆる3in1、その新しさに驚いたが、これは昨年見学した。建築家・土浦亀城邸の真っ白いタイル張りの白い陶磁器に包まれた空間にモダニズムデザインの本質があり、また実用的な意味だけではなく精神的な意味でも清潔感がキーワードだと藤森照信氏が言う。コルビュジェのサヴォア邸の水まわりは光が満ちていて美しい、正月のテレビ番組でチラッと観た。
「水まわり」は住宅だけではない。現在、あるオフィスビルの環境改善策としてトイレの改修を計画中。限られた予算で満足を追及することになる。いま「水まわり」は、あらためて住宅のもっとも大切な部分でもあることを再確認している。
我輩はネコ(写真は自宅で飼っている雄ネコ)、いや建築家である。今年もこの目でしっかりと建築の仕事の周辺を伝えていきたいと思っています。
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