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木曜日, 2月 01, 2024

二つの100年記念塔

ペーパークラフト自作のタワーを並べると共通する思いが湧く。思いとは極私的、私にはそれぞれの建築家アトリエに勤務した友人たちがいる、二人とも私と同学年で身近に感じていた。 グレー色は言わずと知れた水戸タワー、2022年に没した磯崎新の傑作。他方褐色は北海道では知らない人がいない北海道100年記念塔、2023年に没した井口健の出世作。どちらも100mの高さを誇り、100年を記念したモニュメントとして建設された。 2024年現在水戸タワーは水戸市民会館新築によりさらに中心性を増した。他方北海道百年記念塔はというと昨年ひっそりと姿を消した。今月14日には姿を消した記念塔と建築家を偲ぶ会が執り行われた。それから2週間、北海道に住む一人の建築家として命運をゆだねなければならない時間のなかの建築を想う。建築家はポジティブな面だけではなく時にはネガティブな面も勇気をもって語り継がなくてはと思う。それは死者たちが示す私たちへの道しるべなのだから…と。