7月の週間ブロック通信に載せた文章です。坂の町、小樽の住宅を再録しました。1970年代、地元北海道で建築設計の仕事についた頃、まさに小樽運河を埋め立てか、それとも存続させるのかの一大論争が起こっていました。ほとんど使われなくなった運河はヘドロが堆積し、悪臭を放ちゴミに埋もれ見捨てられていました。夏には海水浴客で渋滞する札幌から余市に抜ける道路を運河を埋め立てて造ろうという埋立推進派と、貴重な歴史と景観を守り取り戻そうとする保存派との争いでした。都市景観として、山から海に向かって幾筋も伸びている坂道を、高速道路で分断してはならないだろう、というまともな話。いまでこそ一般的になった、地域の歴史や景観が経済的な価値にまで高まるはずという読みもあり、最終的には運河の大部分を現在の姿に保存。そうした小樽とのかかわりの中から生まれた住宅です。
火曜日, 7月 29, 2014
水曜日, 7月 09, 2014
久しぶりのリプラン北海道
「小屋群住居K」(Hut Dwelling K)リプラン北海道150号に掲載させていただきました。
若いカップルの小さな住宅なのですが、小屋群としたのにはちょっとしたわけがあります。
札幌市の端から端まで相当の距離を敷地探しのお付き合いをしていく過程で目にした住宅地の現在。それに対する建築家としてのメッセージを、たかだか1軒の住宅ですが意味を込め発したい。
最初に訪れた江別市大麻(おおあさ)地区は、ゆったりと計画された良質な成熟した住宅地です。
高齢化が進んだせいで土地の出物がありました。しかしもともと100坪単位の大きな区画であったため、過剰な出費が予想されたクライアントには荷が重かったようです。
そして、札幌市の郊外で手ごろな敷地を物色したのですが、こちらは新しすぎて西部開拓史のような一夜にして建ったかのような町の風情がなんとも心もとない印象でしたが、未来を信じて決めることに…
数十年後には良質な成熟した住宅地と称されるように、連なる民家のような風景を期待しました。
そのために、1軒でも連なって見える住宅の集合体を思い描いたのです。
それが、「小屋群住居K」(Hut Dwelling K)となりました。
若いカップルの小さな住宅なのですが、小屋群としたのにはちょっとしたわけがあります。
札幌市の端から端まで相当の距離を敷地探しのお付き合いをしていく過程で目にした住宅地の現在。それに対する建築家としてのメッセージを、たかだか1軒の住宅ですが意味を込め発したい。
最初に訪れた江別市大麻(おおあさ)地区は、ゆったりと計画された良質な成熟した住宅地です。
高齢化が進んだせいで土地の出物がありました。しかしもともと100坪単位の大きな区画であったため、過剰な出費が予想されたクライアントには荷が重かったようです。
そして、札幌市の郊外で手ごろな敷地を物色したのですが、こちらは新しすぎて西部開拓史のような一夜にして建ったかのような町の風情がなんとも心もとない印象でしたが、未来を信じて決めることに…
数十年後には良質な成熟した住宅地と称されるように、連なる民家のような風景を期待しました。
そのために、1軒でも連なって見える住宅の集合体を思い描いたのです。
それが、「小屋群住居K」(Hut Dwelling K)となりました。
「北の建築家」欄に掲載された「小屋群住居K」ページ |
リプラン北海道WEBサイトより転載 |
火曜日, 7月 08, 2014
緑を生かすコンクリートブロック
先日、今年着工予定のコンクリートブロック住宅を確認検査機関に持ち込んだところ、珍しがられてしまいました。昨年は、私の所で1件だけでしたね。などとほとんど絶滅危惧種状態です。まだまだ職人さんも健在ですし材料も生産されていますから、途絶えさせてはいけませんね。というわけで、週間ブロック通信最新号に25年前のコンクリートブロック住宅を掲載しています。
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