Powered By Blogger

木曜日, 12月 08, 2011

厚さ

週一で通っている北星学園大学文学部での講義、7日は小さな模型をつくる演習最終日。講評会と名付けて、それぞれに作った模型を自己紹介するコミュニケーションの場を設けた。生まれて初めて手にしたスチレンボードには2ミリの厚さがあることを、木工用ボンドはつけすぎてはいけないことを知ったという。70数名の学生のうち、この先の人生でそのほとんどが経験することがないだろう模型作り、その貴重なワークショップが終わった。リアルな物質としての建築には、模型以上に非ユークリッド空間としての厚さがある。などと思いつつ外に出ると、恒例のクリスマスの光が綺麗だった。

月曜日, 12月 05, 2011

日曜日の現場

平岸の現場は職人さんたちが日曜返上の追い込み中です。午後、一瞬の晴れ間にシャッターを切る。昨晩、降り積もった雪が融けて道路は水びたし。足場が外れて、白と黒の外観が顔を出している。ガルバリウム鋼板の白と、カラマツ燻煙木材の黒の対比を意識した。

日曜日, 12月 04, 2011

サッカーJ2で3位になったコンサドーレ札幌が、来年から2008年以来のJ1昇格が決定した。
私はTV観戦だけの「お茶の間サポーター」だが、来年は久しぶりにスタジアムで観てみたいと思う。
かつてクライアントに熱心なサポーターがいて、きっと勝利を願って手を合わせるだろう、そう思って居間の片隅に「コンサ神棚」を提案したことがあった。きょうは美酒が飾られているに違いない。

火曜日, 11月 29, 2011

屋上がコケで緑化されていた

HOUSE3屋上の美しいコケ、白いのは雪
私の住宅は、3軒の共同住宅の中にあって、その片隅に私の事務所まである。1年に一度は屋上に上がって排水口まわりをメンテナンスしている。今年は2回目だが、前回はまだ冬の時期だったから、防水押え砂利を見たのはちょうど1年ぶりだ。コンクリートスラブにアスファルト防水した上に押出発泡ポリスチレン板で外断熱した屋上を砂利で押さえているのだが、なんと、砂利の表面はコケのような植物で覆われているではないか。屋上緑化だ!排水口まわりに泥が付着して、降雨時には適度に水を溜めているのが原因だろう。今回、泥をきれいに取除いたので、さて来年はどうなっているのだろうか。
HOUSE3からHOUSE2屋上を見る

木曜日, 11月 24, 2011

ガルバリウム鋼板

安くて強くて不燃材でメンテナンスフリーでしかも長持ちする夢のような外装材がガルバリウム鋼板である。ただし切り口に適切な処理をしておかないと錆が出ることも忘れてはいけないが、このアルミと亜鉛の合金は、とにかく重宝する建築素材だ。JIA(社団法人 日本建築家協会)北海道支部では、地元のメーカー北海鋼機株式会社と提携してJIAオリジナルカラーというシリーズをつくった。
これは、なんとしても使わねばならないだろうというわけで、ホワイト色のものを角波で使っている。

水曜日, 11月 23, 2011

燻煙木材

札幌市豊平区の現場に搬入された燻煙木材のカラマツ羽目板
煙で燻(いぶ)した木材を使っている。北海道下川町産カラマツ材を燻煙加工した究極のエコ素材である。小樽祝津の鰊番屋では、カマドの上の梁や天井が煙で燻されて黒光りしていた。煙は木材の乾燥を促進し、表面を腐食から守る。なにより塗装なしで深く味わいのある色が付くのが嬉しい。

金曜日, 11月 18, 2011

初雪

今年の札幌での正式な初雪は少し前だったようだが、庭に雪が降り積もったのは17日が初めてだった。前の日の夕方、授業の前に北星学園大学近くのガソリンスタンドで冬タイヤに交換しておいてよかった。これから本格的な寒さが訪れる。寒い北海道では、なんといっても断熱の効いた暖かい家が一番だ。
9m×9mの小さな庭だが四季折々の表情がある

木曜日, 11月 17, 2011

キャンパスの片隅で

週一で通っている北星学園大学の授業、半期15回のうち16日で9回目を終えた。現在は、2.4m×2.4m×2.4mの立方体の中に納まるフォーリー(あずまや)を1/40の模型で表現するという演習をしている。建築設計とは直接関係のない文学部心理応用コミュニケーション学科で、私の受け持つ「空間コミュニケーション」講義の一環。
素人とあなどるなかれ、若い学生さん達の製作意欲はすごいのだ。私は、こうした体験を生かして将来、建築家に理解のある賢い施主になってくれたらと願っている。熱気溢れる時間が終わって、外は真っ暗。キャンパスの片隅に小さなクリスマスツリーが飾られていた。

火曜日, 11月 15, 2011

my favorite things~m.toyoshima exhibition

札幌市中央区にあるギャラリー創で開催されていた、先輩建築家の豊嶋守さんの建築展「My Favorite things」が昨日終了した。

画工房(かくこうぼう)を率いて33年の間に、約700点もの作品を誕生させているという。入口付近でお気に入りの招き猫と写ってくれた素敵な笑顔の豊嶋さん。同業者として、尊敬している。

月曜日, 11月 14, 2011

雪囲い

月曜日には雪が降る、というので昨日午後から庭の雪囲いを始めた。が、日没で中断。14日朝、幸いに?平地では降っていない。遠く手稲山の頂には白い冠雪が見える。14日は、午後からコンクリート打設現場がある。平地での降雪はもう少し待ってもらいたいと願っている。冬将軍がすぐそこまで来ていることだけは確かなようだ。
作業は50%の冬囲い
現場正面の手稲山頂は冠雪して白く見えた

金曜日, 11月 11, 2011

小樽市都市景観賞

小樽市都市景観賞に「茨木家中出張番屋とNPO祝津たなげ会の活動」が選ばれました。
11日(金)小樽市のHPと北海道新聞で発表がありました。単に番屋の修復工事だけにとどまらず、その後の地域活性化の活動を含めた評価を頂いたということで、たいへん価値ある受賞です。

木曜日, 11月 10, 2011

現場職人さんの模型

札幌市平岸で現場進行中の階段まわりができつつある。今日、その現場でスケッチのように作られた模型に触れた。


現場所長さんが、これを金物屋さんが作ってきた、といって針金細工のようなものを出してきた。階段の鉄筋製手摺の模型だ。木製で不安定な踊場を固定する吊鉄筋とそれに絡む手摺の鉄筋との位置関係を確認するために作ってきたらしい。実に分りやすい。何のために作ったのかが直裁に伝わる。私たちのスケッチや模型もこのようにシンプルに作りたいものだ。

水曜日, 11月 09, 2011

新聞記事

昨年のバルセロナでお世話になったガウディ研究家で建築家の田中裕也氏から、東京での仕事が完成したことを掲載した新聞記事を送っていただいた。外観写真でしか分らないがたいへん特徴のある幼稚園だ。記事には、「外壁はガウディも好んで使ったれんがにこだわった」また、「サグラダファミリア教会付属小学校の屋根の形を取り入れた」ともある。スペインと東京で素晴らしい仕事をされている。
田中裕也さんから送られてきた新聞記事
波型の屋根がサグラダファミリア付属小学校

火曜日, 11月 08, 2011

コンクリートブロック住宅のリニューアル

澄川の家のリニューアルが完成した。今回のリニューアルの目的の一つは、2室に分かれていた洋室と和室を一部屋にすることであった。床には無印のイグサユニット畳を使用した。押入れ襖は、間仕切りに使われていた襖を転用した。小さな床の間も新設した。洋室の窓には太鼓張りの障子を外付けして和室らしさと断熱性能を期待している。天井の羽目板の模様や2個連結されたパネルヒーターには2室だったころの名残がある。24時間換気システムの排気口などは動かすことが出来なかったのだが、これも改修工事ならではのこと。

月曜日, 11月 07, 2011

パネル凱旋

昨年10月~11月スペインのバルセロナで展示されていたA1版のパネルが、先月札幌駅地下通路空間で開催された報告展を経て、1年ぶりに戻ってきた。


バルセロにはコンクリートブロック住宅「グレイの家」を持っていった。組積造の歴史のあるスペインで見てもらいたいと思ったからだ。会場で会ったバルセロナの建築家は、コンクリートブロック造は普通の工法だけれど表面をそのままあらわしにする使い方はしない。これはティチーノの建築だね、と言った。彼らには、私がかつて衝撃的な印象を受けたマリオ・ボッタの下敷きが透けて見えていたようだ。ともあれ、地球の反対側まで行って無事に戻ってきたパネルよ、ご苦労様。

日曜日, 11月 06, 2011

コーヒーメーカー

私は仕事をしながらコーヒーを一日に数杯はかならず飲むので、コーヒーメーカーは仕事道具の一つになっている。ところが、昨日、突然壊れてしまった。スイッチを入れても起動しないのである。思い返せばもう随分使ったシロモノだから、このあたりが換え時なのだろう。そこで、同じ無印良品を求めて最寄の西友へ行った。が、あるはずのフロアーに店舗がない。尋ねてみると西友の無印良品の店舗は、札幌市内では旭丘と手稲だけだという。知らなかった。やっとのことで、手にした新着機でさっそく試飲する。新着機は、円筒型でカップがステンレスになっていた。以前のものはガラスだった、一度割れて取り替えたことを思い出した。改良を加えたと言うことだろう。ホット一杯だ。

金曜日, 11月 04, 2011

コンクリートブロックのエコ住宅

先月30日の秋田の建築家・西方里見氏とのミニ建築行脚の最終目的地は[千歳のエコハウス]だった。日もとっぷり暮れてあたりは真っ暗闇の中、外観シルエットがかろうじて判別できた。もちろん写真などは撮れない。補強コンクリートブロック3階建の外断熱仕様でスラブに床暖房を備え、屋根にはソーラーパネル、ドイツ・スティーベル社の空気熱源のヒートポンプによる給湯暖房システムを備えた、フル装備だ。3年前に竣工した。



写真は、半村隆嗣氏撮影。

火曜日, 11月 01, 2011

コンクリートブロックで住宅をつくろう~コンクリートブロックのサクラダファミリア

建築は土地に建つものだから、その土地で入手可能な素材でつくられる。石造が当たり前のヨーロッパで、石の代わりにコンクリートブロックで建てられた教会堂がある。それもガウディの一番弟子が建てたサクラダファミリアのような教会堂だという。一年前のバルセロナ行きの折、北海道でコンクリートブロック住宅を作ってきた私としては、見ておかなくてはならないと思った。コンクリートブロックでここまでできるのだ。
建物名:モンセラット礼拝堂(Santuario de Montserrat)
所在地:モンフェリ(Montferri,Alt Camp,Tarragona,Spain)
建築家:ジョゼップ.マリア.ジュジョール(Josep Maria Jujol)

月曜日, 10月 31, 2011

小樽から千歳

30日は、来札中の秋田の建築家・西方氏と小樽から千歳へのミニ建築行脚となりました。まずは、小樽祝津の茨木家番屋です。実測中に学生が発見した棟札(むなふだ~建築途中の上棟式に記録として残すもので、建築主や大工の棟梁などの名前が書かれているのが通例)に書かれていた秋田県能代市出身の大工棟梁の名前をたどることが出来たのは、西方氏のおかげ。西方氏自身も同郷の大工棟梁の手になる番屋を見ておきたいとの希望が実現して、満足の様子です。

どちらも、私が関わった歴史的建造物の修復工事で、茨木番屋は内外部の全面的な修復工事、小樽公園通教会は屋根トラスの構造補強と階段まわりの部分的な修復工事です。
次に、小樽公園通教会へ向かいました。
写真は、安達治氏撮影。

水曜日, 10月 26, 2011

住宅リフォーム

このところ札幌市内でリフォームの設計に関わっている。とはいっても、私どもで以前に設計した住宅の話。使い勝手を微調整する程度の軽微なものだが、オリジナルの部分との整合性を大切にしながら、新しい要望を組み込みながらの作業はなかなか知的なものだ。かのバルセロナの建築家たちが古い建物の改修や更新をやっている時の気持ちが少しわかるような気がする。
現場への行き帰り、美しく色づいた木々を眺めながら車の窓から街の様子を見るのが楽しい。
外壁のガルバリウム鋼板とコンクリートブロックはびくともしていない
木羽目板と木サッシの塗装を足場を掛けて施工する
中島公園南端の紅葉

日曜日, 10月 16, 2011

建築文化週間2011

15日(土)、日本建築学会北海道の建築文化週間2011イベントで小樽市祝津に向かった。
小樽と積丹の歴史的建造物のうち鰊番屋を巡るツアーのお手伝いである。
参加費無料の一般公募で選ばれた市民の皆さんに見学していただいた。
昨年の建物修復完成以来、地域交流施設としての番屋の活用はめざましく、今日も祝津港で水揚げされた魚介類をふんだんに使った料理を地元漁師の奥様達が調理に腕を振るう、ワンデ―シェフレストランが盛大に開催されていた。地域の皆さんが生き生きとしている様子が嬉しい。
大漁旗を飾って、雰囲気を盛りあげている
番屋内で説明をする、北海道職能大の駒木定正氏

木曜日, 10月 06, 2011

虹の風景

スペイン.バルセロナを拠点とするカタルニアの建築家たちの展覧会が開かれている。写真と図面の映像で、12組の建築家が「都市の風景、自然の風景、歴史の風景」という3つのテーマに沿って展示している。テーマの中で、特徴的なのは歴史的な改修や増築を扱っている「歴史の風景」だろう。小樽や函館などでの例はあるものの、私たち北海道の建築家にはなじみが少ない。12組の建築家はそれぞれ師弟関係で、50~60代と30~40代のグループに分かれている。組織の規模は数人から10数人程度で決して大組織ではないのだが、学校などの公共建築から個人住宅まで手がけている。理想的なアトリエ派といえそうだ。作風は若い世代であってもいたって堅実。長い時間で物を考えている様子が伝わってくる。


2日(日)から始まって、3日(月)は札幌エルムガーデンでの交歓会に参加した。日本と同じで、バルセロナから来た25歳の若者はSANAAやSOU FUJIMOTOなどが気になるようで、しかし一番はPETER ZUMTHORだと言って、私を喜ばせた。ならば、心と魂のわが白井晟一を知っているかと尋ねたが、どんなスペルかと聞くので、SHIRAI SEIICHI、つまり日本のLOUIS KAHNだと日本酒の勢いに任せて答えておいたのだった。

5日(水)は、北星大学の空間コミュニケーションの座学。私たちの心に響く美しい形がもつ法則のあれこれを考えた時間が終わって帰り際に虹が大谷地の森にかかっていた。ちょうどその時iPhoneのプロポーションの美しさについて語ったばかりだった。今日、6日(木)アップルの巨星が墜ちた。かのカタルニアの建築家たちもまたiPhoneを愛用していたのは言うまでもない。

日曜日, 10月 02, 2011

1万人の世界建築展

有楽町の東京フォーラムで、開催されていたUIA東京大会は本日閉幕。一万人の世界建築展というちょっと大げさなタイトルの作品展に住宅の写真を出展していました。東京フォーラムのガラスの壁面に貼りつけてあり、通りがかりの人たちに自由に見てもらおうというもの。

駅へ向かう人波

1人あたりA3サイズのパネル