木曜日, 12月 31, 2015

僕の小部屋




「僕の小部屋」がリプラン誌に掲載されています。そもそもこの住宅は、13年前の新築時リプラン誌で掲載されたことがありました。2度目の登場という幸運な住宅。実は、子供室の新設が求められていました。新築時は、幼い兄弟が一つの部屋を二人でシェアすることで子供たちの独立心を養うことができました。いま成人を迎える年になって、兄弟それぞれの独立した部屋が必要になったのです。居間の上に設けられたオープンスペースが敷地です。敷地と会えて表現しました。小さな小部屋が設計条件ですが、これは一つの建築をつくるのと同じくらいしっかりと考えて設計しなければなりません。なにせ敷地は、居間の真上にあっておまけに吹抜けに面しているのです。吹抜けからの生活音や壁による採光遮断を防ぐことが求められました。そこで提案したのが、ガラスブロックを用い空間を仕切ることで遮音と採光の両立を可能にした子供室です。これは想定以上にうまくいきました。ガラスブロックは、およそ100kg/㎡の重量がありますが、コンクリートブロック壁と鉄筋コンクリートの構造体が難なく支えています。木造建築では重量のあるガラスブロックの壁を支えるのはとても難しい選択でした。コンクリートブロック造であったことが、この選択を可能にしたのです。
今年のブログは、この回を入れて26回。月2回程度の少なさでした。来年は、もっと情報発信していきます。

木曜日, 12月 10, 2015

太平洋と日本海

積丹町の海・日本海
浦河町の海・太平洋
太平洋岸の浦河町と日本海岸の積丹町、中間に位置する札幌から車で3時間と2時間の距離にある。建築はそれぞれに異なる土地に建つものだから、新しい仕事は初めての場所との出会いだ。はじめて見る風景や建物に出会うことは楽しいもので、そこが気持ちのいい空気の澄んだ自然の中であればなおさらだ。北海道の沿岸部は、いうまでもなく漁業で栄えた町が多い。現在の港は、どこも立派なコンクリート製の埠頭に漁船が係留している。カモメがのどかに佇むそばで仕事の手を休めることなく作業をする漁師たちの仕事場は、市街地の工事現場で屋外作業をしている職人たちとも異なるある種の気高さがあるように思う。たぶん、背景にある広大な海のせいだ。