Powered By Blogger

木曜日, 10月 06, 2011

虹の風景

スペイン.バルセロナを拠点とするカタルニアの建築家たちの展覧会が開かれている。写真と図面の映像で、12組の建築家が「都市の風景、自然の風景、歴史の風景」という3つのテーマに沿って展示している。テーマの中で、特徴的なのは歴史的な改修や増築を扱っている「歴史の風景」だろう。小樽や函館などでの例はあるものの、私たち北海道の建築家にはなじみが少ない。12組の建築家はそれぞれ師弟関係で、50~60代と30~40代のグループに分かれている。組織の規模は数人から10数人程度で決して大組織ではないのだが、学校などの公共建築から個人住宅まで手がけている。理想的なアトリエ派といえそうだ。作風は若い世代であってもいたって堅実。長い時間で物を考えている様子が伝わってくる。


2日(日)から始まって、3日(月)は札幌エルムガーデンでの交歓会に参加した。日本と同じで、バルセロナから来た25歳の若者はSANAAやSOU FUJIMOTOなどが気になるようで、しかし一番はPETER ZUMTHORだと言って、私を喜ばせた。ならば、心と魂のわが白井晟一を知っているかと尋ねたが、どんなスペルかと聞くので、SHIRAI SEIICHI、つまり日本のLOUIS KAHNだと日本酒の勢いに任せて答えておいたのだった。

5日(水)は、北星大学の空間コミュニケーションの座学。私たちの心に響く美しい形がもつ法則のあれこれを考えた時間が終わって帰り際に虹が大谷地の森にかかっていた。ちょうどその時iPhoneのプロポーションの美しさについて語ったばかりだった。今日、6日(木)アップルの巨星が墜ちた。かのカタルニアの建築家たちもまたiPhoneを愛用していたのは言うまでもない。

0 件のコメント: