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月曜日, 10月 20, 2008

SDW(札幌デザインウィーク)


11月1日~4日、札幌デザインウィークの催しがあります。建築のみならず、家具やグラフィック、さまざまなデザイン関係の人たちの展示会や講演会などが札幌市内各所であります。私は4回目の参加です。今年のオフィシャルブックにはこんな紹介文を載せました。画像はクリックすると大きくなります。

日曜日, 10月 19, 2008

Roof×2



木造の「山の手の家」は鋼板屋根葺き、コンクリートブロック造の「千歳のエコハウス」はコンクリート型枠取付け、どちらも屋根の施工中。
鋼板屋根はガルバリウムの落雪防止屋根工法、いわゆるステイルーフ。かたやコンクリートブロック造は屋根に設置するソーラーパネル用のコンクリート架台を型枠施工している。

金曜日, 10月 17, 2008

納品


16日、小樽公園通教会で家具の納品に立ち会った。およそ80年前の建築で、床は自然なたわみが生じている。倒れ防止のため家具は壁に固定した。既存の壁板との色あわせがうまくいって、以前からそこに置いてあったように見える。
6時から、小樽市内で開催された建築士事務所協会主催の講演会に参加した。
フィンランドの首都ヘルシンキ市の都市計画課に勤務している建築家・吉崎恵子氏が北欧の住宅や街づくりの現状をレポートする内容であった。「都市計画のないところに敷地はない」という計画コンセプト、「ヘルシンキの土地の大半を市が所有している」という行政力、「力を入れるべき計画はコンペで案を募集する」という伝統、現状でも厳しい「断熱性能基準を2010年にさらに引き上げる」という制度目標、などなど同じ地球上の出来事なのである。

木曜日, 10月 16, 2008

雪虫(YUKIMUSHI)


北海道の巷(ちまた)では雪虫が舞うと初雪が降るといわれている。先週、雪虫を見ましたよという情報がクライアントから挨拶代わりに寄せられていたのだが、とうとう私も今日の午後、事務所を出たところで目撃してしまった。現場を抱えている立場としては、初雪を知らせる雪虫はありがたくない。もうすこし先延ばしにしておいて欲しいところだ。
写真は、15日午後に打合せを行なった東札幌の改修工事現場に仮置きされたハーフユニット浴槽。上がバスタブ、下が洗い場。搬入しやすく二分割されて取り付けを待っている。浴槽の色は、工事の背中を押す雪虫のように白いのだ。

水曜日, 10月 15, 2008

「千歳のエコハウス」現場打合せ


14日、夕方から千歳の現場で定例打合せを行なった。現場の小さな仮設事務所に到着した頃にはとっぷりと日が暮れていた。もうすでに現場には一人の職人さんも残っていない。だから今回は、現場では一度もブロック職人さん達とコンタクトしていない。腕自慢の彼らが精魂込めて積んだコンクリートブロックをはっきり見ることができないのが残念。せめてもと、フラッシュをつかって撮影。
いつも定例打合せに参加しているクライアントは、日々完成に向かってゆくさまを身近に感じられるということで満足そうです。来週初めには最後のコンクリート打設が予定されている。

水曜日, 10月 08, 2008

週報棚


この夏に屋根トラスの補強改修を終えた「小樽公園通教会」から、日曜集会のための週報をストックする「週報棚」という小さな家具の製作を依頼されていた。設計図を家具工場に渡してから10日ほどたっている。
7日午後、「山の手の家」の家具打合せを兼ねて、石狩市にある家具工場を訪ねた。家具はほぼ出来上がっていて、ちょうど塗装の最中だった。既存壁の羽目板の色に合わせている。古い建物の記念にと、改修時に撤去し保管していたきれっぱしが役立った。

木曜日, 10月 02, 2008

実現、10年の夢


先週末、「真駒内東町の家」がクライアントへ無事引き渡しされました。施工業者の入念な点検と詳細な取り扱い説明がひととおり終わり、やっと鍵を手にしたクライアントは私たちに感慨深くこう語りかけたのでした。「家を持とうと考えてから10年目でようやくこの日が訪れました。」夢が、10年来の夢が実現した一日でした。夢に立ち会うことのできた私も嬉しい。

水曜日, 9月 24, 2008

パッシブデザインのすすめ


先週19日、札幌市内のとある集まりで小玉祐一郎氏の話を伺う事ができた。初対面で印象に残ったのは、僕は原理主義者ではないので、という言葉だった。ものごしやわらかな語り口の中に、瑣末な原理原則にとらわれることなく目標に向かって前進してゆくという強い意思を感じた。
早速、近著「住まいの中の自然―パッシブデザインのすすめ」をセブンアンドワイで購入した。今日は、私が通う北星学園大学の図書館にも置いてもらえることになった。じっくり読むことにしよう。

月曜日, 9月 22, 2008

「千歳のエコハウス」配筋検査


午前中に2階床スラブ、梁の配筋検査のため千歳に向かった。300mm厚のフラットスラブに大小梁を分散させた自称「メタボスラブ」に床暖用のパイプが200mm毎に敷設されている。スラブの熱容量を適度に期待できるので、厚めのスラブに価値があります。
ぎっしり並んだオレンジ色の配管は酸素透過防止架橋ポリエチレン管。名称を確認するためgoogle検索したら、なんと自分のブログ「真駒内東町の家の配筋検査」が出てきたではないか。思わず笑ってしまいました。

木曜日, 9月 18, 2008

時間に耐える


今日の一番は、なんといってもイチロー選手のMLB史上2人目の8年連続200本安打だろう。時間に耐える不滅の記録というのがあればこのことをいうのだろうか。この記録が初めて達成された1901年は、時間に耐える建築を追及した建築家ルイス・カーンの生まれた年でもある。

というわけで、無垢石のスレート板を踏板に使っているエクセター図書館階段の写真。この建築家らしいディテールである。ピンボケ写真はお許しください。

水曜日, 9月 17, 2008

後期授業


きょうから、北星学園大学での後期授業が始まった。文学部心理応用コミュニケーション学科で空間コミュニケーションという授業を受け持っている。コミュニケーションという視点から建築空間をとらえ、暮らしに生かすのが目標。2003年に始めて今年で6年目。1コマ90分で週1×13週=のべ1170分の講義だ。1170÷60=19.5時間は私自身の学習時間でもあり、回を重ねるごとに奥行き深く興味が尽きない。

ともあれ、半年ぶりのキャンパスだ。キャンパスは、大先輩の建築家・上遠野徹さんの設計で、スケール感ある中庭を主要な講義棟や研究棟・図書館棟で囲まれた清潔感のあるたたずまいを見せている。温かい日差しを浴びて、芝生に寝転んでいる学生達の姿があった。社会人講座や社会人学生の受け容れも積極的に行なわれているようで、きょうは同年代の受講者とおぼしき方に教室の場所を尋ねられた。キャンパスはいつの時代も同じように自由な雰囲気が漂い誰でもが自分を見つけて元気になれる空間である。

月曜日, 9月 15, 2008

エコの現場


「千歳のエコハウス」は1階CB(コンクリートブロック)積が終わったところだ。現場から13日状況写真が届いていた。CB積で現場最大の敵は雨。幸い先週は天候に恵まれたため作業が順調に進んでいる。


70年代のドムス誌でニューヨーク・ファイブの建築家ジョン・ヘイダック(John Hejduk)が紹介された号があった。クーパーユニオンの白黒写真と共に、ヘイダック・ファブリケーションと題された色彩鮮やかなドローイングがあったように記憶している。建築の意味の多様性をテーマに、エコロジー、エゴイズム、エコノミー、エッグといった単語が語呂合わせのように並んでいた。当時、エコは建築を本質から考えるためのアンリアルな抽象であったのだろう。40年後の現在は、ヘイダックの語呂合わせに笑えないほど身近にエコが迫っている。

木曜日, 9月 11, 2008

給気の工夫


少し気が早いのだが、北海道の冬の話。それも住宅の換気計画の話です。私は、室内の空気を排出し新鮮空気を屋外から取り込む換気システムでは、熱移動が合理的な熱交換給排気システムが理想。ですが、予算の都合で断念。いつも単純に外壁に穴を開けて外部の新鮮空気を取り込み、各室の汚れた空気をダクトで一ヶ所に集めて高性能換気ユニットから屋外へ排気する「第三種換気」にたどり着くのです。第三種換気の難点は給気が冷気を取り込み、排気が暖気を連れ去るところ。まして給気口まわりに寒さを呼んでしまいかねない。だからせめて給気口を暖房ヒーター近くに置き、冷気を直接感じないよう余熱をしてから取り込むという、快適性への工夫をすることになる。
写真は、床まであるガラス面のコールドドラフトを抑える目的の温水ヒーター、PSのCチューブを床に埋め込んだすぐ横から給気を取っています。「真駒内東町の家」でのちょっと涙ぐましい工夫です。

月曜日, 9月 08, 2008

山の手ハウス#5


6日、山の手の現場で基礎配筋検査をおこなった。一般的な布基礎で縦横筋はD10鉄筋300ピッチ、横筋は上下主筋D13鉄筋の標準配筋。整然と間違いなく施工されている。
札幌の凍結深度は600mm。寒冷地の場合は基礎底を凍結深度以下とすることが法で定められている。寒冷地でなければ根入れ深さつまり基礎底の地面からの深さは240mmでよい。600/240=2.5、つまり札幌においては根入を2.5倍深くしなければならない。これは北国寒冷地特有のハンデキャップ、つまりよけいに費用がかかるのです。

日曜日, 9月 07, 2008

千歳エコハウスのCB


千歳の現場で、1階床スラブコンクリート打設が行なわれた。打設立会いのため、現場に向かう。この住宅はCB造すなわち補強コンクリートブロック造。
現場に今回使用するコンクリートブロック3種類のサンプルが用意されている。向かって右は普通ブロック、中央は横筋用ブロック、左端がコーナーブロックである。

金曜日, 9月 05, 2008

真駒内東町の家の姿


「真駒内東町の家」の外部足場が外されて姿が現れた。白いガルバリウム鋼板の外壁に対比する、コーナーの木ルーバーが印象的。塗装は、今回初めて使用したキャピタルペイント社の木材用水性塗料一回塗りだ。クライアント同様、私も今から数週間後の完成が待ち遠しいところ。
先週末、鬼頭梓氏の著作「建築家の自由」が目に留まって早速注文し、きのう本が届いた。さっそく拾い読み。あらためてクライアントや社会に真摯に向かい合った、プロフェッショナルな建築家人生を全うされた方なのだと思う。

火曜日, 9月 02, 2008

千歳のエコハウス(ecohouse in chitose)


千歳の家はNEDO(独立行政法人 新エネルギー産業技術総合開発機構)の国庫補助金を受けることが予定されている住宅なので、エコハウスと呼ぶことにしている。
これは、省エネ意識の向上や高効率エネルギーシステムの導入促進を目的とする、住宅ではあるが国の先導的システム支援事業。今年度は人気があって、昨年度の2倍以上の申し込みがあった。その数、全国で5000件ほど。つまり、5000軒超のエコハウスがあるというわけ。
今日は、現場での定例会議を兼ねて、地中梁コンクリート施工と基礎断熱施工の状況確認をおこなった。

土曜日, 8月 30, 2008

カーペンターセンターの手摺


施工図で最終チェックをする段階で、いろいろと考えを広げる楽しい時間がある。先日も手摺のことをあれこれ考えていた。時代を超えてなるほどと納得させられる先人の仕事には、おしゃれな誠実さがある。写真は、ル・コルビュジェ設計のカーペンターセンターの手摺。
元JIA会長の鬼頭梓さんが亡くなられた。レンガが印象的な作品を多く手がけた建築家で、ご自身設計の北品川の教会で葬儀が行われるという。数十年前、木造の旧教会堂を訪れたことがあった。当時、私の弟が竹中工務店の施工担当として現場常駐するというので、ひやかしに行った。後日現場が始まり、鬼頭さんが真っ赤なスポーツカーで現場にやってきて、十数メートルもある根切り底に下りて自ら地盤の確認をされた、と聞いてなるほどと思ったものだ。おしゃれで誠実な仕事をされた大先輩だ。ご冥福をお祈りします。

水曜日, 8月 27, 2008

遣り方


12月の竣工を目指して「山の手の家」の現場が始動した。この住宅は、木羽目板を外壁全面に張っている。構造は在来木造。
実はこのクライアント、現在JICA職員としてアフリカのボツワナに駐在している。設計中は、時差が相当あるので、夜中に施主の家族を経由して連絡を取ってもらった。インターネットで日本のサイトを検索してさまざまな情報を得るやいなや、アフリカから質問や要望が家族の許へそして私へ、FAXで送られてきた。
任務が終了し帰国するころには、待ちに待った住宅が完成しているはず。敷地に設けられた遣り方の水糸に赤とんぼが羽を休める。まもなく現場に活気があふれる。

火曜日, 8月 26, 2008

造作家具(handmade furniture)


石狩市にある家具工場へ行く。目的は、色あわせ。今回は、予算上の都合で市販のユニット家具を組み合わせて使用するため塗装色を市販品に合わせることにしていた。ところが市販品は、扉、箱、天板とそれぞれ色が微妙に違うのである。そのため急きょ工場に市販品を持ち込んで色あわせが必要になったというわけだ。
ついでに、いつも打合せをしてくれる担当者だけではなく工場製作や現場での取り付けをしてくれる職人さんたちの姿を見ておきたいとも思った。F☆☆☆☆(フォースター)のシナランバー合板でつくる比較的廉価な家具だが、こころをこめて丁寧に製作している。

金曜日, 8月 22, 2008

配筋検査


午前中「千歳の家」の基礎配筋検査をおこなうため、千歳に向かった。現場はJR千歳駅から徒歩で7~8分。今日の天気は快晴だ。Googleトランジットで検索したら、事務所から現場まで所要時間1時間47分(うち徒歩30分)だという。新千歳空港行きのエアポート便はおよそ15分間隔で動いているので、今回はJRを利用した。いつもは車のハンドルを握る手に今日はお茶のペットボトルがある。「千歳の家」はエコ住宅がコンセプト、なのに現場監理ではガソリン撒き散らして通う?と車窓の濃い緑の風景を眺めながらひとり上機嫌。ただし徒歩はホトホト疲れます。

水曜日, 8月 20, 2008

現場再開


こころなしか肌寒くも感じる20日、お盆休みもすでに明け私たちの現場も作業を再開している。「真駒内東町の家」では内装下地貼の作業をほぼ終え仕上げの準備に余念がない。写真は、地下「音楽室」から階段、玄関ホールを見たところ。この開口部は、石膏ボード両面二重貼し中空部をグラスウール充填した遮音壁で仕切る。データ上の遮音等級はD50程度。透過損失は1000Hzで60dB弱を予定。ただしこの程度の遮音レベルではドラム(騒音レベル100dBA)を目いっぱいたたくと家中大声で叫びあうような状態になるので要注意、しかし本格的な音楽スタジオではないとのクライアントの一言。すこし安心。

火曜日, 8月 12, 2008

千歳の家(house in chitose)


「千歳の家」の工事が始まった。早速きょうは杭の打設をおこなう。径250mmのRC杭、長さ5mと一部6mものを打設機で圧入する。いつもながら機械を操作するオペレーターの手際の良さは見ていて感心する。まさに職人技で、しっかりとした杭工事がおこなわれた。
「千歳の家」は補強コンクリートブロック造3階建て住宅である。外断熱を施し、暖房は空気熱源のヒートポンプによっている。屋上にソーラーパネルが設置され、太陽光発電をおこなう。私の事務所では初めての取り組みであり今後を楽しみにしている。

土曜日, 8月 09, 2008

小樽公園通教会(otaru park street church)


8日午後、小樽へ行く。小樽公園通教会の構造補強工事に小樽市の歴史的建造物修理の助成を申請している。助成の金額に関わらず公的資金ということで、厳格な完了検査があり、その立会だ。来週、再度の検査が予定されている。
検査の立会いを終え、公園通りの坂を上ると白い壁で分離派調ファサードの「小樽ミルクファクトリー」がある。ちょっと知られたソフトクリーム屋さんで、270円のを食べた。店の前で立ち食いをしていると、続々と客が入ってきた。暑い日にはちょうどいい。

金曜日, 8月 08, 2008

私の一日


先日の新聞に、ソルジェニツィンが亡くなったという記事が載っていた。「イワン・デニソビッチの一日」を読んだのは学生時代であったろうか。極寒の地でレンガかブロック積みの作業をする描写に共感を覚えた。もくもくと作業をする、引きずり込まれて読み進んでいくとその仕事の論理が自由そのものだということに読者は気づく、そんな記憶がある。

もうすぐ、千歳でブロック住宅の工事が始まる。今日もまた一日が始まる。イワンのようにもくもくと仕事をしなければと。写真は、ブロック造の我が事務所兼自宅、google map street viewから転載した。これはいつ撮っていったのだろう。

火曜日, 8月 05, 2008

握手


4日、お昼にJRで旭川へ向かう。Sキップを緑の窓口で買い求め、改札口に走る。発車まであと5分。改札口手前で、東京の武蔵野美術大学で建築科の教授をしているM氏と偶然出会った。つり銭を握り締めている手でぎこちなく握手。「お盆で帰省ですか?」「いや、大学の学生説明会にきたのよ。」いろいろ話を聞きたいが時間がない。後ろ髪を引かれつつ、また握手して改札口に駆け込む。この握手は10年ぶりだろうか。
写真は、手のぬくもりが伝わる手摺の写真。以前、ルイス・カーンのエクセター図書館で撮ったもの。手摺の断面が人の手のように握手を求めているようにも見える。握手からの連想。

日曜日, 8月 03, 2008

サイン


建築で気を使うものの一つにサインがある。住宅では玄関の表札が代表格で、家のデザインやときに家主の人柄さえもにじみ出ることがあるので、なかなかおろそかにできない。
先日、こんなサインを発見した。駐車場のサインである。よく見ると車にペイントされているではありませんか。車体が駐車場サインそのものになっている。車として動いている時間より、駐車している時間のほうが圧倒的に長いのかもしれない、そう思った。ただ、これでは「どこでも駐車場」状態ではないか。と余計なコトを考えてちょっと愉快になった。

金曜日, 8月 01, 2008

夏の庭


今日から8月。北海道も暑い。仕事も熱くなってきた。申請等で記録的な足踏みをし、関係者をやきもきさせている某住宅の着工への出口がようやく見えてきた。もうひとふんばりしましょう。
記録といえばMLBイチロー選手の3000本。彼のコメントには、味がある。味といえば豊浦町出身の内藤選手の逆転KO。それぞれのコメントは面白くも人間味があふれている。私はこの町とすこし関係がある。修行時代に豊浦町役場設計の手伝いをさせていただいた。


写真は、先月の初旬に点検のため訪れた「伏見のテラス」。花が散っても美しい夏の庭である。

水曜日, 7月 16, 2008

上棟


12日、午後「真駒内東町の家」で上棟式を行なった。前列中央、棟札を手にしているのがクライアントご夫妻、向かって左が私。後方中央はK棟梁ら大工さんたち、向かって左に設備電気屋さん、そして向かって右端がゼネコンの営業部長Sさん。天井高3.4mの2階居間にて撮影。翌日、クライアントの奥様から「本当に自分の家が建てられている実感ができまた、工事の方々と言葉を交わすことができて感無量でした。」というお礼のFAXをいただいた。

水曜日, 7月 09, 2008

夢をカタチに


北海道で日刊120万部の発行部数を誇る道新、北海道新聞のホームページ「住ピタ」に我がJIA住宅部会員が連載を持ち回りしているコラム「建築家が語る北のすまい」がある。今日からおよそ1ヶ月間は私、山之内が担当。テーマは「夢をカタチに」。夢の住宅を求めて出会うクライアントとの会話を散文風にしたものを掲載中です。
ぜひサイトを覗いてみてください。
アドレスは、http://sumai.hokkaido-np.co.jp/column/kenchikuka/kenchiku07.html

金曜日, 7月 04, 2008

小樽の教会


昨日、小樽公園通教会の構造補強工事が無事終了した。小樽市の歴史的建造物に指定されているため、市の景観条例による工事完了届や工事費の一部助成の事務手続きが残っている。
梁をタイバー補強し、空間的にも引き締まったようにも感じている。ちょっと自画自賛。
気積が大きいので音の響きがよさそうだ。まして古いオルガンとピアノが準備されている。どなたかコンサートなど開いてみてはいかがでしょう。
どなたでも見学可能なので、この大正の古い建築に触れることができればと思っています。

火曜日, 7月 01, 2008

日常の造形


先日、小樽からの帰り道に見かけた牧草地の風景。背景に手稲山頂が見えるこの場所は、たしか昨年は芝生を作っていたはずだ。専用の機械できれいに成形された牧草ロールがたくさん並んでいる。車を止めてシャッターを押した。ただ単に機械的な作業で作られた幾何学造形だが、強く美しい。形をつくる者としては、こうした日常の中の風景から学ぶことが多い。今日から7月が始まった。

火曜日, 6月 24, 2008

小樽のオルガン


小樽公園通教会の構造補強改修がもうすぐ終わる。今日早朝、最後の定例打合せを行なった。足場が外され、2階会堂が新しく生まれかわった。そこに、古いが存在感のあるオルガンがある。聞けば1926年建立の教会堂とおなじ時間を生きてきているという。
私は、今回補強された新しい部分もまた全体の一部となり、オルガン同様これからの長い時間を生きてもらいたいと思っている。
昼間のBSニュースで、フランスの国営TVが、インドの都市チャンディガールがユネスコ世界遺産審査中という放送をしていた。コルビュジェが設計してから半世紀あまり。それに比較はできないが、小樽のオルガンはおよそ1世紀を生きてきている。

金曜日, 6月 20, 2008

建方(たてかた)


真駒内東町の家は建方、つまり柱梁の構造体の組立てが始まっている。主要構造材については、現場搬入前にプレカット工場で製品検査を済ませた。できるだけ北海道産の素材を使用するという方針で、北海道産のカラマツ材による集成材柱梁や構造用合板を採用している。
ただし、予算の都合で多くは外材に頼らざるをえない。今回は、フィンランドにある日本市場向けのJAS認定工場で加工された構造用集成材で、材種はスプルース(もみ)。ホームページによると現地工場は従業員数50名で年5万㎥の生産能力があるのだという。生産工場を一度見ておきたいものだ。

水曜日, 6月 18, 2008

LED(light emitting diode)


現在施工中の小樽公園通教会の改修工事で、メインの構造補強工事がほぼ終了した。写真は、今回新設したタイバー(引張鉄筋)を支える金物に取り付けた電球型LED照明。2万時間の長寿命で白熱灯40W同等の照度がある。照明器具の交換を容易にするため、E26径レセップに取り付けた。

土曜日, 6月 07, 2008

よさこいソーラン祭り


今年も「よさこいソーラン祭り」が始まった。市内にある会場のうち新琴似会場はちょうど私たちの事務所の裏なので、ちょっと仕事の手を休めて観に行く。昨日からの雨も上がって、祭り太鼓の大音響が響く。沿道に並んだどの顔もみな楽しそうだ。写真はここ数年来、祭りのコンテストで優勝している「新琴似天舞竜神」。

火曜日, 6月 03, 2008

一年点検


昨年竣工した石狩市花川東の家で一年点検があった。幸いにも一年の間にさほど問題になる事はなかったようでほっとしている。たいへん上手に住まわれていて、仕上げを一部省略するほどの超ローコスト住宅だったことを一瞬忘れてしまう。竣工時には無かった施主自作の庭などを見せていただいた。住まいへ注ぐ愛情が伝わってくるのが嬉しい。

土曜日, 5月 31, 2008

札幌軟石


北海道の素材として頭に浮かぶものに、札幌軟石がある。落ち着いた色調の砂岩で、かつては木骨石造倉庫の外壁素材として使われてきた。写真は、きょうの天神山緑地の遊歩道の舗石。楔形に切りそろえて地面の微妙な凹凸に対応させている。変化があって面白いデザインの使いかただ。

金曜日, 5月 30, 2008

小樽(otaru)


昨日、施工者も決まり、昨年から関わっている小樽公園通教会の改修工事がいよいよ始まることになった。たびたび部分改修を受けながら80年余の歳月を経てきた木造建築だ。
ここに2階会堂に掲げられている一枚の写真がある。教会創建時に牧師として赴任していたフランク・ケーリ氏。建築設計者は、当時の小樽市技師・成田幸一郎だが、米国マサチューセッツ州生まれのケーリ牧師に大きな影響を受けているのは想像に難くない。
外観や内部の建築意匠に、はるか遠くから運ばれてきた地域と歴史の断片を感じ、すこし壮大な気分になる。

水曜日, 5月 28, 2008

森さんのスケッチ展


修行時代の一年先輩に、現在武庫川女子大学で建築を教えている森幹雄さんがいる。私のパースの先生で、描き方をずいぶん教わった。その彼が神戸の兵庫県立美術館でスケッチ展を開くという。それも村野藤吾さん設計の西館で。「建築の仕事に携わり35年が経ちました。その間に描き続けてきた街並みも今では取壊され、すっかり表情が変わってしまったものも少なくありません。歴史的街並み・近代建築を中心に、約180点のスケッチを展覧いたします。」(案内状から本人の許諾を得て引用)
建築という仕事を通して見続けてきた街並みへの愛情あふれる定点観測といっていい。

そういう私も建築に関わって34年になる。

火曜日, 5月 27, 2008

配筋検査


27日、真駒内東町の家の現場で基礎配筋検査を行なった。
ご主人の趣味の音楽室があり、近隣防音対策として地下室を利用している。床壁天井に遮音仕様を施し、居室に必要な外部窓は「採光のための開口部を設けることを要しない居室」法第28条第1項ただし書きの適用を受けて最小限の排煙窓とした。
オレンジ色パイプは床暖房用で耐圧盤に直接埋設施工する酸素透過防止架橋ポリエチレン管、三菱ユカロンエクセルパイプO2ストップ。内部間仕切の墨を打ち目印をつけて慎重に施工している。

土曜日, 5月 17, 2008

構造体(structure)


小樽市役所旧館は当時役所の建築技術最高職にあった成田幸一郎の設計で昭和8年に竣工している。写真は、その旧館と隣接する新館を結ぶ二つある連絡通路のうちのひとつ。きのうの鉄骨トラスのアーチ構造とは異なって、丁寧にリベット止めした鋼板面材による一体化された構造で、階段さえも構造の一部になっているように見える。内部はどうなっているのだろう。次回、訪れる機会にちょっと覗いてみたい好奇心に駆られている。

木曜日, 5月 15, 2008

歴史遺産(historic heritage)


15日、公園通教会改修打合せのため小樽に向かった。朝刊で本年度の日本建築学会文化賞に小樽の峯山冨美(みねやまふみ)さんが選ばれたことを知る。峯山さんは30年前に小樽運河を守る会の会長をつとめ、運河保存に尽力された人。新聞記事に、大正時代に完成した小樽運河と周辺の石造倉庫群は、北海道の金融・経済の中心として栄えた小樽の往時をしのばせる。中略。歴史的保護を強く訴え、観光地としての再生に貢献した。とある。当時の空気を知るひとりとして嬉しい。
写真は、小樽市役所の新旧庁舎を繋ぐ渡り廊下。ここにも先人の残した遺産を守ろうとする思いがあるようだ。

水曜日, 5月 14, 2008

杭打設(くいだせつ)


14日、「真駒内東町の家」の現場で杭の打設を行なった。設計前の地盤調査によって、建物を安全に保つ支持地盤に到達する長さのRC杭が必要だという結果が出ていた。
建設会社担当者K氏の掛け声のもと、杭メーカーと重機オペレーターの洗練された連携作業で200φ、3メートルのRC杭55本を施工した。打設機械とそれを運搬する赤い重機が頼もしい。

ニセコその3(niseko3)


敷地に一本の樹木や小さな池があればなんともいえない魅力が生まれる。敷地を魅力的にするためには池を掘りすくなくとも木を植えればよく、つまりそれが敷地の設計ともなる。
しかし、なにもないところではこうしたことに気づかない。いつかどこかで見た光景が沈殿してはじめて意識できることなのだと思う。だから、記憶の中の風景をたどり再見することは、ただ思い出にふける以上の意味があるのです。

月曜日, 5月 12, 2008

ニセコその2(niseko-2)


ニセコは水が豊富でところどころ泉が湧いていた。こうした水辺には昆虫の姿を見つけることができた。ギンヤンマを最後に見たのは30年前のこと。今はどうなっているのだろう。
小さな池の土手に組んだ小枝の間から吐水口の塩化ビニール管が顔を出す。山頂から水が運ばれてくるのだろうか、雲に隠れた羊蹄山がユーモラスな小便小僧のようにみえてくるから面白い。

日曜日, 5月 11, 2008

ニセコ(niseko)


たしかに魅力的な場所だ。変化にとんだ自然がある。山の幸、じつは海の幸もほど近い。冬は厳しいが夏はさわやかだ。高校1年生の夏、宿泊学習で初めてこの自然を知る。3ヌプリ登山、5湖めぐりで汗を流した。冬のニセコは寒すぎてちょっと苦手。その寒さのおかげで例年ゴールデンウィークにスキーができるほどなのだ。
いま、ニセコがブームだという。ブームはいつか過ぎ去ってしまう。ただ、いつのときもこの自然は変わらぬままであってほしい。写真は30年前のニセコ曽我地区。ニセコ大橋付近。

火曜日, 5月 06, 2008

住宅巡礼


道東・帯広で先月26日、「建築家・五十嵐正」建築の外観を見て廻った。地元工務店のT氏の案内で短時間にかの本に紹介されていた5軒の住宅をすべて廻ることができた。最後に訪れた松本邸は、記述によると子供のダンス教室併設の住宅。手前の車は送り迎えの親の車だろうか。
T氏と北海道ホテルのロビーでひと休み。目の前を弦楽伴奏に乗って花嫁とその父親がチャペルへ入ってゆく。こうした行事やダンス教室の玄関先の光景に、ちょっとくすぐったいが上質の文化の香りを感じる。
私のほかにも沢山の巡礼者がいるのだろう。5軒の住宅はいずれも警備会社の標識が貼ってあった。住宅の外観は半公共のものと考える私だが、なんとなく住人の気持ちがわかる。

金曜日, 5月 02, 2008

千歳の家(house in chitose)


きのう5月1日、昨年来計画中だった「千歳の家」の確認申請がおりて着工の準備が出来た。補強コンクリートブロック造3階建て52坪の規模で、外壁は外断熱、開口部は木製サッシ(U値1.34W/m2K)、空気熱源ヒートポンプ(スティーベル製)暖房、ソーラーパネル(シャープ製3.21KW)を装備したエコハウスです。写真は左から南、東、北、西の各立面。
躯体コンクリートブロックは地元のよねざわ工業製、内装床フローリングは道産タモ材を使用する予定。