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金曜日, 7月 28, 2006

BASE4


学生時代、私の設計演習の先生でもあった集団設計の船木幹也さんが設計されたという瀟洒な邸宅が札幌市北区の麻生にある。2年前、突然レストランにリニューアルされてからは、見学ついでに時々利用している。住宅として大切に使用されたことが感じられ、また内部空間に漂う落ち着きが好ましい。きょうは「BASE4」の昼食会を行なった。「BASE4」は、松橋常世、國澤利光、平尾稔幸、山之内裕一の4人がメンバーの設計グループである。それぞれ建築家であり設計事務所の主宰者であるのだが、さらに協力してプロジェクトや設計活動を展開していくことを目指している。写真は、会合に利用した奥の和室から庭を眺めたもの。居心地よく、会話もはずみ、結局3時間ものながいをしてしまった。

月曜日, 7月 24, 2006

北海道産(made in Hokkaido)


最近、できるだけ地元産の素材を使用することにしている。これは、身近にあるものがどのようなものなのかを知ることから始まっているといっていい。素材や製品を追跡していくと様々な人に出会い、それぞれの事情がわかる。初めて見聞きすることも少なくない。写真は、「美しが丘の家」カラマツ合板の天井とカラマツ集成梁、もちろんメイド・イン・ホッカイドウ。

日曜日, 7月 23, 2006

蛇篭(じゃかご)


「藤野の家」の現場に行く途中、住宅地の一画に印象に残る塀がある。鉄線で編んだ篭の中に割り石が積まれている、いわゆる蛇篭である。この土地の由来は承知していないが、どうも一般の宅地には見えない。それはともかく、コンクリート塀やコンクリートブロック塀、まして木塀などにはマネのできない存在感である。人工物であるが、より自然に近いところが魅力だ。

金曜日, 7月 21, 2006

梁天井(beam ceiling)


「美しが丘の家」2階木造部の柱梁がほぼ組みあがった。屋根は集成材梁によるフラットルーフである。集成材は北海道産カラマツでつくり、60mm×360mm寸法材を455mm間隔、最大スパン6mで用いた。竣工時には、室内に美しい梁が露出する見事な梁天井となることだろう。

月曜日, 7月 17, 2006

マイ・アーキテクト(my architect)


誰にも気になる存在というのがある。30数年前、初めての海外旅行で偶然にもバングラデシュの工事現場を訪れ、シャープなコンクリートの幾何学形態や構造体としてのレンガの迫力に圧倒された。そのとき以来、ルイス・カーンは私の好きな建築家の一人だ。彼は、50歳を過ぎてから代表作を手がけ、絶頂期だった73歳の春、出張帰りに倒れ突然この世を去る、見事に劇的な建築家人生を送った。写真は、建築家ルイス・カーンの映画「マイ・アーキテクト」のテキスト。新建築社が編集した資料としても本格的な一冊。映画は、今年5月の連休中に札幌の映画館シアターキノで観た。私は、若者の頃から随分影響を受けいまも勇気を与えられている。

日曜日, 7月 16, 2006

モエレ沼公園(moerenuma park)


札幌市の北東に位置するモエレ沼公園へ行った。イサムノグチがマスタープランを作った公園として名高い。広々とした敷地に、北海道の気持ちのいい夏に触れた。ガラスのピラミッドの中にある資料館でしばしイサムノグチの世界へ。資料解説によると、イサムノグチがこの敷地を気に入った理由は、NYマンハッタンのセントラルパークの半分の面積を有しているというそのスケールの大きさだったという。雄大なスケール感を堪能した。

土曜日, 7月 15, 2006

集成材(glued laminated timber )


石狩市にあるプレカット工場の三津橋木材で、製品検査を行った。「美しが丘の家」の2階木造部に用いる材料が、プレカットを終えて出荷を待っていた。施工図に忠実に、機械で切り出された。写真は、タルキ小屋組みとして使用するカラマツ集成材梁である。組み木細工のような、赤みがかった華やかな木の表情が面白い。

木曜日, 7月 13, 2006

養生(ようじょう)


今日は日差しが強く、昨日コンクリートを打設したばかりの「美しが丘の家」の現場では、打設後のコンクリートが発熱し表面温度が上昇しすぎないように定期的に表面を散水している。品質を保つために、こうした見えないところに手間をかけている。写真は、2階床スラブを支えている1階の支柱(サポート)。

火曜日, 7月 11, 2006

配筋検査


「美しが丘の家」の2階床スラブの配筋検査があった。写真は、カーポート上のスラブ配筋状態。厚250mm、鉄筋は長辺方向150mm間隔、短辺方向200mm間隔、D13mm鉄筋を使用。

土曜日, 7月 08, 2006

ザ.チェアー(the chair)


日常、机にかじりついて仕事をする私たち建築家はどうしても腰を痛めやすい。かつて私が事務所を立ち上げた時、最初に実行したのは座って疲れない椅子を買い求めることだった。いろいろ探して、当時西ドイツ製のウィルクハーンの事務椅子に決めたのだが、これは世界初のエルゴノミクスチェアーで、日々の酷使に耐えつつ使い良さは今もって期待を裏切ることがない。
写真は、かの米国大統領JFKが愛したというハンスウェグナーの名作である。残念ながら私の物ではない。某所で籐の座面が壊れ見捨てられていたのを修理するお手伝いをした。椅子のなかの椅子である。

木曜日, 7月 06, 2006

芝生(lawn)


週一で通っている、銭函のポリテクカレッジの途中に芝生の畑がある。隣の芝生があおく見えるのならば、芝生屋さんのそれはどんなだろう。数百メートルにおよぶ芝生畑は壮観である。さすがにプロの仕事はすばらしい。

日曜日, 7月 02, 2006

組積造(masonry)


補強コンクリートブロック造「美しが丘の家」の構造壁コンクリートブロック組積工事が終了した。雨の影響で数日予定より延びたものの、ほぼ工程通りだ。仕上がりは素晴らしく、まさに職人さんが一生懸命に作業をしてくれたおかげだ。表面には多孔質なコンクリートブロック特有のざらつきがある。私はこのざっくりした素材感が気に入っている。工事の後半に予定されている外装壁コンクリートブロック組積工事まで、しばらくブロック積みはお休み。

木曜日, 6月 29, 2006

噴水 (fountain)


水に根が生えている。この噴水を見てそう感じた。写真は米国ニューヨーク、チェースマンハッタン銀行にあるイサムノグチのサンクンガーデンである。綿引幸造氏の写真集によれば、自ら「私の竜安寺」と呼んだという。水の動きが目を刺激して、心地よい。無心になれる。一瞬の静寂を求める、都会のど真ん中だからこその手法か。地階銀行からは分厚い曲面ガラス越しに噴水が見える。銀行ロビーには大理石の彫刻のように丸く大きい記載台があり、私はそこにもたれて眺めた。

月曜日, 6月 26, 2006

ソーラーパワーⅡ(solar powerⅡ)


庭の小さな噴水が意外な効果を発揮している。一つは、静けさの中で涼を呼ぶ音の効果。もう一つは、水がめのまわりに散水するスプリンクラー効果。風の影響で噴水本体が揺れるときなど、目で見る水の動きも予想をこえて面白い。

木曜日, 6月 22, 2006

モルタル(mortar)


モルタルは、鉄筋が入るブロックの空洞部を充填する。この現場ではカラカラと音を発生する唯一の機械であるミキサーで練り混ぜる。モルタルは短時間に使い切る量をそのつど補給する。セメント:砂は、1:2.5。水は適量。これもブロック職人の仕事。

水曜日, 6月 21, 2006

鉄筋(steel bar)


補強コンクリートブロック造の「補強」とは鉄筋のことだと理解できる。それほど鉄筋は構造体にとって重要な要素である。であるから、現場では鉄筋加工作業をブロック職人みずからおこなう。したがって、ブロック職人は時に鉄筋職人でもある。写真は、「美しが丘の家」の現場で、端部の縦筋(D13)にフックで結束された横筋(D10、400間隔)の施工状況。この後、現場ねりモルタルで充填される。

日曜日, 6月 18, 2006

バザー(bazaar)


少しご縁のある「札幌羊が丘教会」へ1年ぶりに向かった。普段は駐車場として利用している場所なのだが、今日は教会バザーの会場である。近隣住民の方々も参加してなかなかの賑わい。関係者による出店がならぶ。気持ちをこめて手作りされたイカ飯や焼きそばをおいしくいただいて、お昼のひと時を過した。バザー収益金のすべてが国際的なボランティア団体へ寄付されるという。キリスト教徒ではない私だが、心も満腹になった。

縦遣り方(たてやりかた)


「美しが丘の家」の現場でちょっと嬉しいことがあった。ブロック職人さんから声をかけられたのだ。現場に到着したときから見覚えがあると思っていたら、昨年「八軒の家」でお世話になった方たちだった。コンベヤーでブロックを現場の要所に積み込むそばで、電気工事屋さんがコンセント、スイッチボックスの加工をする。縦遣り方(たてやりかた)は、105角の柱材を使用。ブロックは普通、横筋、コーナーの3種類がとり揃い、いよいよ月曜日からブロック積みを始める準備が整った。

金曜日, 6月 16, 2006

ソーラーパワー(solar power)


庭の水がめに太陽光でポンプが作動するちいさな噴水を浮かべた。ピラスチックの円盤にポンプが格納され、ソーラーパネルの蓋がついている。強い直射があると高さ50センチほど噴きあがる。20センチ平方のソーラーパネルだがあなどれない。水の動きが面白い。

木曜日, 6月 15, 2006

ガーゴイル(gargoyle)


新聞では全国的に今日から梅雨いりだという。どおりで梅雨がない北海道なのに、付き合いよく朝から雨模様である。私は、雨が降ると屋根のことが気になる。最近防水でちょっとした問題が2件発生した。ひとつはアスファルト防水のルーフドレインの詰まりでこれは日常のメンテナンスの問題。もうひとつは緩勾配の長尺板金屋根でこれは施工技術の問題であった。どちらも設計者としては事なきを得た。しかし、もっと確実な選択はないのだろうか。写真はL.I.カーンの有名なエクセターアカデミー図書館よこにある学生食堂の屋根。印象的なのはガーゴイル、ただシンプルに落とす屋根の雨落とし口である。