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金曜日, 1月 05, 2018

ブロック造住宅の夢をカタチに

業界誌「週刊ブロック通信」2018年新春特集号の「ブロック造住宅の系譜」に、「東苗穂の家」を紹介させていただきました。いつもはモノクロ印刷ですが、正月号だけ表紙と裏表紙がカラー印刷なのです。紙質も今回だけ印刷映えする上質紙。ちょっと晴れがましいですね。今回掲載した「東苗穂の家」は、20数年前に初めて計画換気(いわゆる24時間換気)システムを導入した住宅です。私の設計は、それまで断熱性能向上を最優先していました。実際初期ブロック造住宅では、換気扇使用時には開閉窓を操作して給気するか、または壁面配置した換気レジスターを使用しています。工法上、気密状態になるブロック住宅は換気が必要ですが、内部仕上げは無機質コンクリートブロックと無垢材木質フローリング、有害物質が発生しないこともあり換気システム導入の機会を遅らせたようです。現在は、建築基準法により建材と換気設備のシックハウス対策を義務付けられているのは言うまでもありません。この住宅は、法規性が成立する12年も前のもので、私たちの先見的な取り組みでした。以後、第三種換気システム(自然給気、機械排気)から全熱交換による第一種換気へ移行しているところです。しかし昨年、換気システムの未来を指し示すオフィスの驚くべき実例(バウムシュラーガーエベルレアーキテクツ/オーストリア/新社屋/2226)をWEBで知りました。CO2や湿度、温度をセンサーで感知しながら換気窓を自動開閉するというものです。小型センサーやロボット技術の発達した近年の成果です。そして断熱レンガブロックによる躯体だというところに、地域の技術や工法を大切にするオーストリア人の誇りを感じました。北海道の私たちにもコンクリートブロックという遺産があるのですから見習いたい。2018年新春に思います。